少年漫画『葬送のフリーレン』は、2021年漫画大賞を受賞したファンタジー作品です。
2023年10月にはアニメの放送が予定されており、週刊少年サンデーの連載作品もさらに人気が高まることが予想されます。
この記事では、主人公・フリーレンのかつての仲間、僧侶ハイターについてご紹介していきます。
なお作品のネタバレを含みますので、ご注意ください。
『葬送のフリーレン』 ”生臭坊主” ハイターの冒険と死
ハイターの登場は主に勇者ヒンメルたちとの旅、そして戦災孤児フェルンをフリーレンに託すエピソードの2つに分かれます。
”生臭坊主” ハイター
僧侶ハイターはお酒好き。
冒険の10年間、週に一度は二日酔いで役立たずだったと回想されています(笑)
とはいえ真面目な聖職者のハイターは、50年後仲間が集まったときには聖都の司教になっていました。
ヒンメルの葬儀の時「聖都に寄ることがあったら、私の墓に酒でも備えてください」とフリーレンに言い残したハイター。
フリーレンがハイターを訪ねたのは、ヒンメルの死から20年後のこと。
ヒンメルの死後、「人間を知りたい」と考えるようになったフリーレンは、ハイターに恩返しをしたいと考えたのです。
戦災孤児フェルンを救い、フリーレンに託す
ハイターは戦災孤児・フェルンが絶望して崖の上に立っているのを見つけ、声をかけます。
今死ぬのは勿体ないと思いますよ。
ハイター『葬送のフリーレン』1巻P.61
ハイターは、勇者ヒンメルが生きていたなら、困っている人を見捨てたりはしないだろうとフェルンに語ります。
ある時ふと気がついてしまいまして。
私がこのまま死んだら、彼から学んだ勇気や意思や友情や、
大切な思い出までこの世からなくなってしまうのではないかと。あなたの中にも大切な思い出があるとすれば、死ぬのは勿体ないと思います。
ハイター『葬送のフリーレン』1巻P.61
ハイターはフェルンを育て、素質を見抜いて魔法の手ほどきをしました。
そこへ訪ねてきたのがエルフの魔法使い、フリーレンです。
ハイターは「フェルンを弟子にしてくれ」とフリーレンに頼みますが、フリーレンから見習い魔法使いの死亡率の高さを理由に「足手まといになる」と断られてしまいます。
ハイターは魔導書の解読という大仕事をフリーレンに依頼し、フリーレンは解読の傍らフェルンの指導を続けます。
驚くべきスピードで成長したフェルンを、フリーレンは一人前と認めてしまいます。
ハイターは人生の最後のひと時をフェルン、フリーレンとともに穏やかに過ごし、旅立っていきました。
ヒンメルの死から26年。
フリーレンはフェルンを連れて、魔法収集の旅に出ます。
『葬送のフリーレン』キャラクター・声優一覧|旅の仲間と魔族、七崩賢、過去の思い出
『葬送のフリーレン』僧侶ハイターの名言
生臭坊主、と呼ばれてはいても、聖職者ハイターの言葉は深い洞察力に裏付けられたものであり、仲間と、そしてすべての人々に対する愛にあふれたものでした。
フリーレン、あなたはやはり優しい子です
10年の旅を共にしても、エルフのフリーレンはぶっきらぼうな物言いや、ドライな態度をかえることはありませんでした。
長らくの無沙汰を咎めることもせず、自分の元に立ち寄ってくれたフリーレンを受け入れます。
フェルンを危険な旅に同行させられない、というフリーレンの真意を見抜き、フェルンの成長に必要な時間の仕事を依頼します。
フリーレンがハイターの元に留め置かれること、約6年。
ハイターは亡くなる前に、フリーレンにこう言います。
フリーレン、あなたはやはり優しい子です。
ハイター『葬送のフリーレン』1巻p.70
さすがのフリーレンも両眼から涙を流して大泣きだよ。
キチンと感謝と称賛のこもった言葉を伝えるハイターは、素敵だな。
勇者ヒンメルならそうしました。
フリーレンに「なんでフェルンを救ったの?」と聞かれたハイターの答え。
勇者ヒンメルならそうしました。
ハイター『葬送のフリーレン』1巻p.71
この言葉は、この後のフリーレンにしっかりと引き継がれていきます。
「ヒンメルならそうした」という判断基準を持ったフリーレンは、ヒンメルの勇気、優しさ、友情を自分の第二の特性としていくのです。
フリーレンの中に生き続けているんだね。ヒンメルも…ハイターも…
必死に生きてきた人の行き着く先が無であっていいはずがありません。
ドワーフの戦士・アイゼンは、ハイターが犠牲者に祈りを捧げているのを見て「何をしている?」と問います。
アイゼン「人は死んだら無に還る。」
ハイター「天国に行くんですよ。」
『葬送のフリーレン』1巻p.166
ハイターは宗教的な意味でこう言っているわけではないのです。
天国が実在するかどうかは、わからないし、どっちでもいい。
それでも、
必死に生きてきた人の行き着く先が無であっていいはずがありません。
ハイター『葬送のフリーレン』1巻p.168
だったら天国で贅沢三昧してると思った方がいいじゃないですか。
ハイター『葬送のフリーレン』1巻p.168
聖職者として、冒険家・英雄として数々の理不尽な死に立ち会ってきた人間としての発言には重みがあります。
最後に「贅沢三昧」なんて言って見せるところも、ヒンメルの一味らしい、軽さを装った気遣いが現れています。
『葬送のフリーレン』僧侶ハイターの冒険と死と名言集【ネタバレ】まとめ
『葬送のフリーレン』に登場する、勇者ヒンメルの仲間・僧侶ハイターは穏やかな人柄、明るい笑顔でまさにパーティーの癒し担当であったようです。
しかし、大酒飲みという一面を持ち、仲間からは「生臭坊主」とからかわれていました。
そんなハイターは冒険後、戦災孤児・フェルンを引き取り面倒を見ていました。
酒で体を壊したハイターは、フェルンをフリーレンに託し、ヒンメルと自分自身の思いもフリーレンに託し、安らかに旅立っていきました。
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