『キングダム』で活躍する李斯(りし)は実在の人物です。
『キングダム』に描かれている李斯の姿に重ねて、李斯が実際に行ったことを探してご紹介していきます。
『キングダム』李斯(りし)史実に残る偉大な足跡
李斯(り し – 紀元前208年)は、『法』を基盤に置き、度量衡の統一、焚書などを行い、秦帝国の成立に貢献しました。
しかし、始皇帝の死後に宦官の趙高との権力争いに敗れ、処刑されました。
この後は李斯の生涯を『キングダム』と照らし合わせながら紹介していきます。
『キングダム』李斯(りし)の史実:李斯は楚の出身
李斯はもと楚の出身。若くして地元で小役人になりました。
便所のネズミは常に人や犬におびえ、汚物を食らっている。
また彼は、兵糧庫のネズミを見た。
兵糧庫のネズミは粟をたらふく食べ、人や犬を心配せず暮らしている。
彼は「人の才不才などネズミと同じで、居場所が全てだ」と嘆息した。
そして役所を辞めると、儒家の荀子の門を叩いた。
学を修めたのちは秦に入って呂不韋の食客となり、才能を評価され、推薦を受けて秦王政(後の始皇帝)に仕える近侍になった。
wikipedia『李斯』より
良い環境に身を置くために秦へ行き、呂不韋の食客になったのか。
今のところ『キングダム』には書かれていないね。
さらに、政の命令で他国に潜入し、各国の王族と将軍の間の離間を行い功績を立て、客卿(他国出身の大臣)となった。
へえ~そんな工作をしていたのか!
性格的に、こういうの得意かも
『キングダム』李斯(りし)の史実:『嫪毐の乱』の李斯への影響
紀元前237年、嫪毐(ろうあい)の乱。
嫪毐が他国出身者であったため、やがて他国人の追放令(逐客令)が出ました!
激ヤバ!大王に思いとどまっていただかねば。
自らも他国人であった李斯は、秦王・政に嘆願書を出して追放令の撤回を求めたのです。
この『諫逐客書』は実に理路整然とした名文で、政もこの名文に感新して、追放令を撤回することにしました。
『キングダム』李斯(りし)の史実:李斯は韓非をおとしいれた!
呂不韋が失脚した後、秦王・政の李斯への信頼は厚くなりました。
しかし同時に、政は李斯の同門・韓非の著作『韓非子』に感心し、韓非に傾倒していきます。
韓非が大王のお気に入りになったらヤダなー。
大王に嘘を吹き込んでまずは牢に入れて…
投獄したら毒薬を渡して自殺させちゃおう!
※『キングダム』では韓非子を自死させる毒を渡すのは姚賈(ようか)です。
史実では李斯の仕業という見方がされています。
競争相手を蹴落とした李斯は富国強兵策を積極的に推進して、
ついに紀元前221年の中華統一に貢献したんだぜ!
李斯は郡県制を推し進めた!そして焚書坑儒!
統一した『秦』は封建制にしましょうよ、政様の御子たちを領地に置いて。
何言ってんの!郡県制だよ!
そもそもねえ、法律こそが重要なの!
儒学はダメ!もう本を集めて焼いちゃおう!(焚書)
そのせいで貴重な記録がゴッソリなくなっちゃったのね・・・
儒学者は生き埋め!何百人も埋めたぜ!(坑儒)
このように自分の気に入らないものを弾圧し、大暴れした李斯ですが、この後は趙高にやられて行きます…
『キングダム』李斯(りし)の史実:始皇帝の死後遺言を偽造!
紀元前210年。
始皇帝は巡幸の道中で崩御しました。
始皇帝は「長男の扶蘇に後を継がせる」と文書に欠かせらにもかかわらず、高と李斯は始皇帝の末子で暗愚な胡亥を二世皇帝として即位させ、扶蘇を自決に追い込んだのです!!
万里の長城作りますよ!皇帝のお墓もどデカいの作りますよ!
さあ!働け働け~!!
『キングダム』李斯(りし)の史実:趙高ちょっとやりすぎじゃ…と考えるように
国内は反乱が続発し、大混乱になっていきました。
権力は趙高が一手に握り、暗愚な胡亥は宮廷の外の状況を知らない有様でした。
(李斯・馮去疾・馮劫)
「阿房宮の造営とか、今、中止しませんか?」
李斯、何言ってるの?
工事は止めませんよ?馮去疾さん・馮劫さんは気に入らないので死罪です。
自害してください!
『キングダム』李斯(りし)の史実:趙高に処刑される!
凄惨な拷問に耐えられず趙高が捏造した容疑(楚の項梁の軍勢に討ち取られた李斯の長男で三川郡守の李由が生前楚軍と内通していたという罪)を認め、市中で五刑(鼻・耳・舌・足を切り落とし、鞭で打つこと)の末に腰斬(胴斬り。受刑者を腹部で両断し、即死させず苦しんで死なせる重刑)に処され、生涯を終えた。
wikipediaより
息子よ…私は故郷の上蔡で、猟犬を連れ、お前と兎狩りによく出かけた。
また狩りに出かける夢は、もうかなわないのだな
趙高によって、李斯一族は全て誅殺され、根絶やしとなった。
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『キングダム』李斯(りし)の史実まとめ
法を愛し、国に貢献する高い理想を持っていた李斯でしたが、いつの頃からか道を誤り、無残な最期を遂げました。
一家根絶やし、というのもこの時代の中国ではよく見られますが恐ろしい風習です。
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