『葬送のフリーレン』勇者ヒンメルの冒険と死と名言集【ネタバレ】

葬送のフリーレン

少年漫画『葬送のフリーレン』は、2021年漫画大賞を受賞したファンタジー作品です。

2023年10月にはアニメの放送が予定されており、週刊少年サンデーの連載作品もさらに人気が高まることが予想されます。

この記事では、主人公のエルフ、フリーレンのかつての仲間、勇者ヒンメルについてご紹介していきます。

なお作品のネタバレを含みますので、ご注意ください。

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『葬送のフリーレン』勇者ヒンメルの冒険と死

勇者ヒンメルは、10年間の旅の末、戦士アイゼン、僧侶ハイター、魔法使いフリーレンとともに魔王を討伐しました。

その旅は『くだらなくて、楽しい旅』にしたいというヒンメルの思いそのままに、行く先々で困っている人々を助けたり、フリーレンの欲しい魔法を集めたりしながら魔王軍と戦う、充実した時間でした。

4人のパーティーは流星群を見上げて解散します。
「50年後の流星群をまた一緒に見よう」と約束して。

1,000歳を超える寿命を生きているエルフのフリーレンにとっては「たった10年」の冒険であり、50年後の再会までは、仲間と会うこともありませんでした。

しかし50年後、再会したヒンメルは老人になっていました
間もなく訪れたヒンメルの死によって、はじめてフリーレンは人間の寿命が短いことを痛感します

ヒンメルの死後、フリーレンはヒンメルがかつての冒険で救った人々をそののちも気にかけ、交流していたことを知ります。

「なんで、もっと知ろうと思わなかったんだろう」
フリーレンは取り戻すことのできない時間を後悔しつつ、あらためて「人間を知る」ための旅に出ます。

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『葬送のフリーレン』勇者ヒンメルの名言

勇者ヒンメルの思いを探る名言の数々を紐解いていきましょう。

僕は君たちと冒険ができてよかった。

「まったく。クソみたいな思い出しかないな。」

笑いながら10年間を振り返るヒンメルですが、その「クソみたい」=本当に楽しかった仲間との日々を慈しむ気持ちが溢れています。

「僕は君たちと冒険ができてよかった。」

こういう、どストレートなセリフ、サラッと言ってしまうのがヒンメルらしいところ。

人が好きで、親切で、勇敢で、明るくて、裏表のない勇者。
しかもイケメン。

永遠とも思える命を持つフリーレンは、執着を持つことのないドライな性格。
ヒンメルのこの言葉も「そう、よかった」と受け流したことでしょう。

ヒンメル『葬送のフリーレン』1巻p.11

ヒンメル『葬送のフリーレン』1巻p.11

実際こんな言葉、言われた方は胸が熱くなりますよね?
ヒンメル、顔も心も、チート級のイケメン勇者です!

君にとっては軽い気持ちで預けたものかもしれないけど、僕にとっては大切な仲間から預かった大事なものなんだ。

『50年後、流星群をまた一緒に見る』という約束のついでに、ヒンメルに預けっぱなしだった暗黒竜の角を返してもらおうと考えるフリーレン。

ヒンメルは、つるつるに禿げて、白いひげをたくわえた老人になっていました。

ヒンメルはフリーレンから預かった暗黒竜の角を、タンスで大切に保管していてくれたのです。

邪悪なオーラを出し続けていたという暗黒竜の角を、フリーレンは「納屋にでも放り込んでおいてくれてよかったのに。」といいますが、ヒンメルにとっては大切なものでした。

君にとっては軽い気持ちで預けたものかもしれないけど、僕にとっては大切な仲間から預かった大事なものなんだ。
いつか君にこうして返すべき物だったんだ。

ヒンメル『葬送のフリーレン』1巻p.22

ヒンメルいい奴すぎる。
フリーレンのこと、とても大切に思っていたんだな。

いつか君に見せてあげたい。

ヒンメルは、フリーレンに『蒼月草(そうげつそう)』という花の話をしたことがありました。

僕の故郷の花でね。とても美しいんだ。
まあ、僕ほどではないんだけどね。

フリーレン。
いつか君に見せてあげたい。

ヒンメルとフリーレン『葬送のフリーレン』1巻p.105

その時は、「そう。機会があればね」と冷たく返したフリーレン。

ヒンメルとフリーレン『葬送のフリーレン』1巻p.105

ヒンメルとフリーレン『葬送のフリーレン』1巻p.105

しかし、ある時フリーレンはヒンメルの銅像掃除の依頼を受けます。
銅像の近くに飾る花を考えた時、フリーレンは『蒼月草がいい』と思いつき、半年も費やして、絶滅したと思われていた蒼月草で、ヒンメルの銅像を飾ったのでした。

君が未来で一人ぼっちにならないようにするためかな。

魔王を討伐した勇者とその一行は、熱狂的に歓迎され、各地に銅像が建てられました。

フリーレンは「ヒンメルってよく像作ってもらっているよね」と聞きます。

「皆に覚えていて欲しいと思ってね。僕達は君と違って長く生きるわけじゃないから。」
「後世にしっかりと僕のイケメン振りを残しておかないと…」

「でも一番の理由は、君が未来で一人ぼっちにならないようにするためかな。」

ヒンメル『葬送のフリーレン』2巻p.117

ヒンメルはそう話します。

フリーレンにとっては、彼らとの冒険は1,000年以上の寿命の中のほんの10年。
フリーレンのこれからの長い長い命の中で、冒険の記憶はおぼろになってしまうかもしれないですね。

でも、銅像があれば。

ヒンメルたちは確かに実在した、そのことを何度でも思い出すことができるでしょう。

 

銅像『葬送のフリーレン』1巻p.23

銅像『葬送のフリーレン』1巻p.23

『僕を忘れないで』って言うラブレターみたいだな!
それすら、「君が寂しくないように」と言ってあげられるヒンメルは、イケメンすぎる!

 

 

作られてから80年もすると、手入れをする人もなく錆びだらけになっているものもあるんだ。

フリーレンはそんな銅像の掃除を依頼されたりもするんだよ。

それは…切ないな

フェルンやシュタルクと鳥型の魔物と戦った時、フリーレンは指輪を落としてしまいます。
その指輪は、昔ヒンメルから貰ったものでした。

討伐のご褒美にと、アクセサリー屋でフリーレンに選ばせてくれたのです。
フリーレンは何の思い入れもなく、気に入った指輪をあっさり選びました。

その指輪は、鏡蓮華の意匠、花言葉は久遠の愛情。
ヒンメルはそのことに気づきますが、言葉にすることはありません。

ヒンメルはフリーレンの前に跪き、無言で、フリーレンの左手の薬指にその指輪を嵌めたのでした。

ヒンメルとフリーレン『葬送のフリーレン』4巻p.58

ヒンメルとフリーレン『葬送のフリーレン』4巻p.58

ロマンチックすぎるぜヒンメル!!

でもなんだか、悲しいな。

人とエルフの寿命の違いはあるけど…本当は「僕が死ぬまでそばにいて欲しい」と願っていたんじゃないかな?

心の支えが必要なのは子供だけじゃない。

フリーレンが高熱を出してうなされていた時、ふと目覚めるとベッドの横でヒンメルがフリーレンの手を握っていてくれたことがありました。

その時は、ヒンメルに「何のつもり?」と聞いたフリーレン。

うなされていたから。
風邪の時は心細いからね。
幼い頃亡くなった母はこうしてよく手を握ってくれた。
不思議と落ち着くんだ。

心の支えが必要なのは子供だけじゃない。
悪い気分ではないだろう?

ヒンメル『葬送のフリーレン』4巻p.163

フリーレンは今、熱に苦しむフェルンの手を握っています。

「私はあれしか苦痛を和らげて上げる方法を知らないから。」
ヒンメルの温かさが、優しさが、フリーレンを通してフェルンやシュタルクにも伝わっていくエピソードです。

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『葬送のフリーレン』勇者ヒンメルの笑えるエピソード!

ヒンメルのエピソードはカッコいいものばかりでもありません。

王様にタメ口きいて処刑されかけた!

魔王討伐への旅立ちの日、王様をマジギレさせてしまったヒンメルとアイゼン(笑)

フリーレンに対してあえてチャライ態度を取って見せるヒンメルですから、何かやらかしたのでしょう!

ヒンメル、アイゼン『葬送のフリーレン』1巻p.10

ヒンメル、アイゼン『葬送のフリーレン』1巻p.10

ヒンメルの好物はルフオムレツ!

ルフオムレツ?

『ルフ』はフランス語の l’oeuf:卵 と思われますので、プレーンオムレツのことでしょうか?
ふわっふわに仕上げたプレーンオムレツも、ハムやチーズ、タマネギやマッシュルームなど、具を入れたオムレツも美味しいですよね!
ヒンメルはいったいどんなオムレツが好きなんでしょう…

他のメンバーは、フリーレンがメルクーアプリン、アイゼンが酸っぱい葡萄、ハイターはもちろんお酒ですね。

好きな食べ物『葬送のフリーレン』1巻p.123

好きな食べ物『葬送のフリーレン』1巻p.123

勇者になったきっかけはハイターにからかわれたから!

村の孤児院で共に育ったヒンメルとハイター。

ヒンメルが子どものころ、村に来た行商人を魔物から助けたことがあり、そのときにお礼に、と『勇者の剣』のレプリカを貰ったのです。

ハイターが「偽物の剣しか持っていないから、偽物の勇者にしかなれない」と言い、ヒンメルは「いつか本物の勇者の剣を手に入れて、魔王を打倒す。」と決意したのです。

ヒンメル『葬送のフリーレン』3巻p.142

ヒンメル『葬送のフリーレン』3巻p.142

アニメ『葬送のフリーレン』初回2時間は9/29金曜ロードショー!

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『葬送のフリーレン』勇者ヒンメルの冒険と死と名言集【ネタバレ】まとめ

『葬送のフリーレン』勇者ヒンメルは、10年間にわたる冒険の末、魔王を討伐しました。

魔王討伐後、50年後に仲間と約束した流星群を見に行き、その後まもなく寿命で死亡しています。

まっすぐな性格の勇者ヒンメルには名言がたくさん!

ヒンメルの死後、ようやくその言葉の意味を考えるようになったフリーレンは、人の心を知ろうと変わっていきます。

『葬送のフリーレン』の作中、顔も心も最高のイケメンは、やはりヒンメルでしょうか。

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