『ブルージャイアント』の主人公・宮本大は、日本国内での成功を目前にたった一人ヨーロッパに旅立ちます。
どこの国でどんなことをしたの?
言葉はしゃべれるの?
アルバイトしながら演奏したの?
『ブルージャイアント・その後の大』をあらすじでご紹介していきます!
『ブルージャイアント』の続きは『ブルージャイアント・シュプリーム』!
ジャズで海外と言えばアメリカが定番ですが、大は「ほかの国を回った後でアメリカに行きたい」と考え、ドイツへと旅立ちます。
『ブルージャイアント・シュプリーム』あらすじと大が回った国々
ミュンヘン(ドイツ)
大が向かったのはドイツ、ミュンヘンです。
大はユースホステルに荷物を置くとすぐ、練習場所を探しに行きます。
ドイツの冬は寒く、警官にドイツ語で追い払われながらも、運河沿いの遊歩道で1日目の音出しを実行できました。
大のセリフがカタカナ英語なのが楽しいよ!
相部屋のルームメイトはウクライナ人だ。英語+翻訳で英語の勉強にもなりそう!
夜になるとジャズスポットで演奏を聴き、飛び入りできるかを片言の英語で店と交渉しますが、どこでもピシャリと断られてしまいます。
ドイツ語会話を本で勉強し、昼は運河沿いで練習。
見知らぬ女性が、大に手袋を渡してくれ、大はお礼に『Green Dolphine Street』のリクエストに応えます。ドイツでの初めての観客です。
コーヒーショップで偶然出会った大学生、クリスは「世界一のプレーヤーになりにドイツに来た」という大を気に入ってくれたのでしょう。
自分の部屋に泊め、ライブする店を見つけ、自分の友だちを10人集めてくれたのです!
ドイツでのソロ・初ライブは良い感触でしたが、ジャズを聴いたこともない観客の反応に、大は迷いを感じてしまいます。
しかし、迷いを振り切って臨んだ次のライブでは倍以上の観客が詰めかけ、好意をもって迎えられたことがわかりました!
大は次のステップに進むため、仲間になるプレーヤーを探し始めます。
ハンブルグ(ドイツ)
女性ベーシスト、ハンナを追って大はハンブルグへ向かいます。
世話になったクリスや、クリスの友だちが集まって大を送り出してくれました。
ハンブルグでハンナを探す大に、楽器屋の店主ボリスは協力してくれました。
ハンナがツアーからハンブルグに帰ってきた夜、ついに大とハンナの共演が叶います。
ボリスの店で練習させてもらい、とうとう二人のライブが実現。
ドイツの音楽シーンの重鎮たちに好印象を残し、二人はベルリンへ向かいます。
ベルリン(ドイツ)
ベルリンではポーランド人のピアニスト、ブルーノ、そしてフランス人ドラマーのラファエルと出会います。
ラファエルはどことなく雰囲気が雪祈と似ているんだな
大とハンナの演奏を聴いたレコード会社の重役が、二人とつないでくれたのです。
4人で演奏してみて、全員が「最強のバンドだ」と感じました。
本音をぶつけ合いながら練習を繰り返し、とうとう大が見つけてきた店で初ライブです。
失敗だらけの初ライブでしたが、ボリスの甥のガブリエルがバンドのマネジャーになり、彼らをツアーに連れ出します。
ローゼンハイム~フランクフルト(ドイツ)
ローゼンハイムの小さなレストランではお客さんのリクエストに応え、4人の演奏も良い出来になりました。バンド名はNUMBER FIVEに決定。
フランクフルトでは空き時間に空港のピアノへ。
たまたまブルーノの子ども時代からのライバルの有名なピアニストがプレイしていたため、ブルーノが連弾を提案します。マネジャーのガブが撮影した動画が人気を博し、ライブのお客さんも増えてきたようです。
ホルスト(オランダ)
ジャズ・フェスに参加するため一行はオランダ・ホルストへ。
初めて開催する手作りのジャズ・フェスのメイン・ゲストは大御所サム・ジョーダンです。
サムは大たちNUMBER FIVEをアンコールで一緒に演奏させてくれます。
オランダ・アントウェルペンからドイツに戻り、デュッセルドルフ、ドルトムントとツアーが決定した矢先、大の父が倒れ、大は日本に帰国します。
その間、代理のテナーサックスがNUMBER FIVEに加入することに。
華のあるテクニックのあるプレイヤーでしたが、メンバーは大が帰ってくるのを楽しみに待っていてくれました。
パリ(フランス)
フランスではなんとパリ1の名門ジャズクラブサン・ムーンに出演します。
大と出会ってハンナもブルーノも変化しましたが、ここパリで大はラファに自分の殻を破るよう伝えます。
楽しいプレーが信条だったラファのドラムプレイが圧巻です。
奇しくもハンナが以前所属していたバンド、モーレン5との勝負の形になりますが、結果はNUMBER FIVEの圧勝だったようです。
レコード会社からはレコーディングのオファーが。
スペイン
スペインでは2日間のレコーディング。
エンジニアのノアは、録音するうちにNUMBER FIVEの良さを「曲を追うごとに上がっていく熱量」と評価し、2日目の最後に「通しで一発録り」を提案します。
記念すべき彼らのファーストアルバムが出来上がりました。
これまでNUMBER FIVEに関わってきた多くの人がCDを手に取ってくれます。
ベルリン(ドイツ)
ようやく長いツアーから帰ってきたNUMBER FIVE。
大はさっそくブルーノの家に泊まり込みます。
ブルーノは一番初めにライブを失敗した店に頼み込み、NUMBER FIVEのリベンジライブを決行します。
ライブは大成功。
ノーザンノーザンプトン(イギリス)
ノーザンプトンではなんとロックフェスに登場します。
デュッセルドルフで大の代わりを務めたアーニーとの真っ向勝負です。
全くアウェーのロックの会場で、大の情熱あふれるプレイは観客を魅了し、ついにはロックの大御所オリバー・モリソンが世界ツアーへのスカウトに訪れたのです。
コペンハーゲン(デンマーク)
ヨーロッパ最大のジャズフェス、ノースシーへの主演がきまり、しかも最大規模のステージが用意されることになりました!
しかし大の頭には『解散』の二文字がつきまとい始めます。
全員で掴んだ今の地位ですが、大は「新しい場所で新しい音に触れたい」と皆に宣言します。
ノースシーのステージで、すべてをぶつける4人です。
ロッテルダム(オランダ)
ノースシーでのステージでは4人がついに分かり合える瞬間が訪れ、大の決意と感謝は会場の隅々まで伝わっていきました。
オスロ(ノルウェー)
再びガブのクマに乗って4人はオスロへ。
NUMBER FIVE最後のステージの後、大のワガママで北極圏へドライブします。
大が抜けた後もNUMBER FIVEは続けていくことになり、大の新たな挑戦はここから始まります。
『ブルージャイアント・シュプリーム』言葉は喋れるの?
大が話すのは、最初は中学校で習う程度の英語です。
また、ドイツ語会話の本を持っていて、到着直後は徹夜で読んでいたようです。
何にでも全力投球なんだね!
バンドの仲間はドイツ人、ウクライナ人、フランス人です。
彼らと毎日意思疎通するうちに、ヒアリング能力も話す力も鍛えられていったのでしょう。
『ブルージャイアント・シュプリーム』大はアルバイトをして生活していたの?
ドイツに着いてしばらくして、自分の部屋を提供してくれたクリスが路上で演奏すればいいと教えてくれます。
大のプレイは通る人を惹きつけ、またお国柄もあり、ほんの1時間で結構な投げ銭を稼ぎます。
しかし大はもう2度とやらないと決めます。
自分の音楽を真摯に追及するためです。
仲間と出会い、ライブでギャラを貰うまでは用意してきた資金でつなぎます。
ツアーに出るようになるとマネージャー兼ドライバーも付きますが、収支は良くなく、メンバーにギャラを払うと大の手元にはほとんど残りません。
しかしお金なんかあったことはない、とあっさりしているのが大らしいです。
レコーディングの費用がレコード会社持ちだったからこそ残せた、貴重な1枚のアルバムだったかもしれません。
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