アニメ映画『ブルージャイアント』が高評価です!
原作者石塚真一氏はアニメでなく映画で、とこだわったとのことですが、実際に映画館で鑑賞してきた感想とともにその理由を解説していきます。
また、映画の展開のアニメとの違いをネタバレでご紹介しますので、これから映画館に行かれる方はご注意ください。
『ブルージャイアント』ネット上の評価と感想
映画『ブルージャイアント』ネット上の評価を、実際に映画館で鑑賞してきた感想とともにご紹介します。
今度jazz barにも行ってみますって、本当にそんな気持ちになる!
この映画の中でたくさんのアーティストたちが演奏しているけど、彼らの演奏を目の前で聴いてみたくなるよね!
映画館の音響と映像、集中できる環境だからこそ味わえるスゴイ演奏だったね!
漫画を読んでイメージしているキャラクターの声にぴったりだった!
『ブルージャイアント』映画の高評価の理由1:原作のストーリーの”熱さ”、”ハゲしさ”、”若さ”を表現した脚本
漫画作品の映画では、原作のストーリーに忠実に描かれるのがほとんどでしょう。
漫画ファンがそれを望むことと、ストーリーがわかりやすいからです。
しかしアニメ映画『ブルージャイアント』は、原作『ブルージャイアント』のエピソードを丁寧に再構築して、2時間という時間の中でジャズの魅力そのものを伝えながら、主人公たちの努力と成長、彼らをめぐる人間関係を丁寧に描いています。
脚本を手掛けたNUMBER8さんは元々漫画『ブルージャイアント』の担当編集者であり、『ブルージャイアント・シュープリーム』以降はstory directorとしていっしょにストーリーを作ってきた相棒です。だからこそ可能になった見事な映画と言えるでしょう。
チャライところもあった玉田が、大の近くにいるうちに夢中になれることを見つけ「今やらないと一生後悔する」と突き進む姿、挫折と努力を繰り返す姿は応援したくなります。
玉田を応援してくれるお客さんが出てくると、大きくうなずいてしまいます!
天才肌の雪祈がSo Blueの平さんにダメ出しを食らいつつ、もがきながら進むのも印象的。
大に関しては、雪の中の猫の足跡が「前進あるのみ」を語るのでしょうか。
原作に関する予備知識がなくても楽しめるところがいいですね。
またジャズという馴染の少ない音楽の『熱くて、ハゲしい』魅力を「こういうことだよ!」とつかみ出して感じさせてくれる映画です。
『ブルージャイアント』映画の高評価の理由2:本物のジャズを映画館の音響で体験できる!これはライブだ!
漫画『ブルージャイアント』は「画面から音が飛び出す漫画」と言われてきました。
漫画に取り上げられた音源を聴くことができるので、読者は想像しやすいからでしょう。
漫画ファンなら自分の想像してきた音と、映画館で体験できる音とイメージは違うのかな?と楽しめますし、原作を読んでいない人も極上のジャズをたっぷり楽しめる2時間になります。
まず演奏している世界レベルのアーティストたちが素晴らしい!
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主人公たちのバンド、JASSのオリジナル曲は上原ひろみさんの手によるもの。
映画の中のライブ会場に引き込まれるような曲は、映画館を出ても耳に残るほどです。
主人公大のサックスは漫画で想像していたよりも数倍完成されていて魅力にあふれ(当たり前か!)、原作のようにこれからヨーロッパ、アメリカと旅する大の音をずっと聞かせてほしいほどです。
雪祈のピアノは、会場によってアップライト・ピアノ、ベビー・グランド・ピアノ、フルコンサート・グランド・ピアノを使い分けて録音されたとパンフレットに記載されていますが、リアルな音作りで、雪祈の感情が伝わってきます。
雪祈が自分の壁を越えていくシーンでの演奏は、絶対に映画館で聴いて欲しいです!
玉田は空き缶たたきから始まって、初心者が日本一のジャズクラブのステージでドラム・ソロを披露するまで幅広く表現されます。
「ドラムはみんなの音を乗せていく車」と雪祈が言っていますが、直接体で感じる打楽器の音がうるさくなくて心地よく、ドラムの魅力を再発見する演奏です。
『ブルージャイアント』映画の高評価の理由3:リアルなアニメーションは漫画での”想像”を形に
漫画『ブルージャイアント』も演奏時の動きを感じさせてくれるものですが、想像以上にオーバー・アクションでカッコいいプレイが見られます。
楽器が渋く光るのもリアルでいいですし、また歌詞のないインストゥルメンタル演奏の間の、グラフィカルなイメージも素敵!
たった一つ難を言えば、突然切り替わる3D映像?
ライブのシーンでは逆に違和感を覚えてしまったかも…
五感で楽しめるレベルのライブ演奏シーンなので、凝りすぎなくて良かったのに。
『ブルージャイアント』映画の高評価の理由4:声優がハマっていること!
評価の欄にもありましたが、声のイメージ、話し方が三人ともイメージ通りです。
大はもう少し仙台のなまりがあるのかな?と感じましたが、ハマっています。
上原(ひろみ)さんが大のことを”大ちゃん”って呼ぶんですが、大ってかわいらしいところがあって、山田さんがそこをうまく表現してくださったと思います。
間宮さんは収録していくうちにだんだんと打ち解けていく様子が雪祈のようだったし、岡山さんはストイックに台本を読み込んできてくださって、そこからして玉田みたいで…東宝・武井克弘プロデューサー パンフレットより
アニメ映画『ブルージャイアント』原作との違い【ネタバレあり】
原作では仙台の高校生だった宮本大が、独学でサックスを練習する場面から始まりますが、映画では仙台を離れ東京へ旅立つところから始まります。
原作の中のエピソードを回想の形で織り交ぜながら、日本一のジャズクラブ・So Blueを目指し、とうとう夢のステージに立つまでが描かれます。
水泳部の三輪さんのくだりはざんねんながらカット。
師匠の由井さんは登場しますが、あのレッスンのシーンは見られません。残念。
【この後ネタバレあり】
So Blue でのステージの直前に、工事現場のバイト中に事故に遭い、ステージに立てなくなってしまった雪祈です。
映画では、大と玉田でステージを終え、アンコールの時に雪祈が楽屋に現れます。
雪祈は大と玉田に「これでJASSは解散する」と確認し、これが三人での最後のステージへ。
雪祈は右手はギブス、目には眼帯の姿ですが、アンコールではステージに上がり、左手だけで『FIRST NOTE』を弾くのです!
上原ひろみさんも本当に左手だけで録音したらしいぜ?
その手があったか…といういいシーンだったな!
『ブルージャイアント』パンフレットはLPレコードサイズ!
映画館で買ってその大きさにびっくり!あのLPレコードと同じサイズ!
しかもジャケットの中にパンフレットが入っているという凝りようです。
パンフレットの表紙はレコード盤面のようになっているんです。
『ブルージャイアント』映画の高評価の理由は?原作との違いネタバレ!まとめ
アニメ映画『ブルージャイアント』高評価の理由は①ストーリーがいい②ジャズの魅力を教えてくれる③音楽がイイ④声優がハマっているという点です。
漫画を読んでおかなくても大丈夫。ジャズの魅力が一発でわかる名作。
見終わった後は自分も前を向こうと思わせてくれる映画です。
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