SHOGUN将軍第八話『奈落の底』あらすじネタバレ|落葉の恐れる心とは?

SHOGUN将軍

息子を亡くし傷心の虎永は傍目にも弱り切っています。

奈落の底で虎永がつかむ突破口とは?

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SHOGUN将軍第八話『奈落の底』あらすじネタバレ

長門の葬列はしめやかに江戸へ向かい、虎永は馬上で咳に苦しみ、見るからに弱った様子です。

按針は虎永にお悔やみを伝え、鞠子に今後のことを聞きます。
江戸では佐伯の軍勢が虎永一行を包囲し、四十九日ののちに大阪に連行する、と話した鞠子は、按針の務めが終わったことを伝え、航海日誌を返すのでした。

按針は鞠子の身を案じますが、忠義を外れる意志は鞠子にはありません。

大坂城。
江戸から虎永の降伏と服喪が伝えられます。
石堂落葉の方との絆を固めるために、縁組を申し出ますが、落葉は返事をしません。

長門の葬儀が行われ、虎永のいない中、長門を偲ぶ話に花が咲きます。
央海はいつになく傷心の様子で、長門の無念を我が事のように話すのでした。
江戸の侍は甲冑を着ている者もいますが、石堂は鉄砲と大砲を大坂に持参するよう藪重に申し付けたようです。

これで装備まで取り上げられたか

藪重に持って行かせるとは、またもや裏切りの匂いがするぜ!

落葉の方の妹が、戸田家に、出産した虎永の孫を連れて来ます。
鞠子が聞くところによると、虎永は江戸に戻ってからも体調がひどく悪いようで、孫の顔もまだ見ていないとのこと。
鞠子は落葉の方の様子を探りますが、妹は堅苦しい文が届くだけだと答えます。

あー、「江戸で人質にされた」事件のね!

帰宅した広勝は、鞠子に茶を振舞う約束をします。

鞠子の広勝に対する態度は、どうにもならないくらい冷たいよ。
まあDVの被害者だし。

船員仲間を探して江戸の町で暮らしている按針は、偶然アルヴィト司祭に会います。
アルヴィト司祭は、虎永に会いに行くところでした。

アルヴィトは、木山と大野を虎永サイドに引き込めなかったことを詫びます。
しかし、石堂を操っているのは落葉の方で、虎永と落葉が世継ぎの八重千代を守るための盟約を結べば、石堂に対抗できるというのです。

広松は意見を求められ、われらの敵は大坂でなく石堂である、と答えます。

虎永は鞠子に、落葉の考えを聞きます。
鞠子は、落葉の敵は虎永ではなく、『恐れる心』であると答えます。

父を陥れた虎永が憎い、ということではなく、

自分と八重千代の安全が脅かされそうだから虎永が怖い、ということなのか?

 

そして虎永は翌日、「わしと共に降伏の挨拶に参るという書状に、皆署名してもらいたい」と言うのです。

大坂城に行ったら全員切腹だよ?

虎永は鞠子に、アルヴィトへの言葉を通訳させます。江戸に新しいキリシタン教会を許可する、土地は与えると。そしてここで聞いたことを大坂に報告して欲しいと頼むのです。

さて広勝は、茶の湯の席に鞠子を招きます。
心を込めた一服を点てたのち、今宵一緒に自害しようというのです(!)

今まで何度も自害させてくれって言ってきたけどね・・・

広勝を言葉でバッサリ斬り捨てた鞠子。涙にくれる広勝です。

エラスムス号の生き残りの船員は江戸の船宿に住み着いていました。
按針はサラモンと再会しますが、お前のせいで自分たちはこんな目に遭ったのではないかと非難され、仲間と船出して祖国に帰る、という案はなくなりました

按針は江戸の藪重に会いに行きます。
按針は「虎永は死が宿命と思い込んでいるので、自分の船と兵器を藪重の役に立てたい」と話しますが、それは藪重は虎永と同じ道を行かない前提。藪重と央海は主君への裏切りとなる申し出を断ります。

江戸、海辺の土地。
央海はお吟とお菊を、虎永が吟に与えた土地に案内します。

別の家臣はアルヴィト司祭を、虎永が教会に与えた土地に案内しています。

遺言で吉原と教会に土地を与える、と書いたからな!

大蓉院は朝の発作で危篤に陥ります。枕元に駆け付けたのは落葉の方
「もう駆け引きはおやめなされ。人質を解放すると約束なされ。
石堂は成り上がりの小物じゃ。」落葉はこの言葉をどう受け取るのでしょうか。

江戸城。
虎永は家臣一堂を集め、明日藪重が鉄砲を届けに大坂に発つと話します。
同時に、虎永とともに降伏する者の名を伝えるために、今から書類に署名して欲しいと言います。

家臣の中には、石堂に江戸を攻めさせれば良い、と意見する者もいますが、虎永は「我が一族の存続かそれとも日の本の存続か」とあくまで降伏する意向を強調します。

戸田広松は、唯一無二の存在である虎永が大坂で無駄死にすることに抗議するため、切腹します。

「虎永は降伏する」と大坂に信じ込ませるために、命を捧げたんだな。
そのことを広勝に伝えようとしていたね。

これで藪重が心変わりすることも、広松は承知の上だったんだ!

鞠子はその夜、虎永に覚悟のほどを聞かれ、
「覚悟は できておりまする。」とはっきりと答えます。

藪重と按針は船に乗って大坂へ。
その船に、なんと鞠子も乗り込んできました。
虎永の命で、桐の方・静の方を江戸に連れ帰るのです。

虎永は息子の亡骸を焼いた場所へ行き「見事に時を稼ぎおった、広松もお前も。決して無駄にはせぬ」と呟きます。

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SHOGUN将軍第八話『奈落の底』キャスト一覧

役名 モデル キャスト 備考
吉井虎永 徳川家康 真田広之 江戸の領主。蓑原の一族。
吉井長門(ながかど) 松平忠吉  倉悠貴 虎永の息子。
戸田広勝/文太郎 細川忠興  阿部進之介 虎永の忠臣。鞠子の夫
戸田広松 細川藤孝 西岡徳馬 虎永の忠臣。藤の祖父
戸田鞠子 細川ガラシャ アンナ・サワイ 按針の通訳・戸田広勝の妻
樫木藪重 本多正信 浅野忠信 伊豆の領主・央海の伯父
樫木央海(おうみ) 本多正純 金井浩人 網代の武士・藪重の甥
ジョン・ブラックソーン/按針 ウィリアム・アダムス/三浦按針 コスモ・ジャーヴィス エラスムス号の航海士
石堂和成 石田三成 平岳大  五大老
落葉の方〈瑠璃姫〉 淀殿 二階堂ふみ 父は黒田信久。 落葉の方の妹は虎長の息子の嫁、出産したばかり。
マルティン・アルヴィト司祭 ジョアン・ロドリゲス トミー・バストウ イエズス会の司祭・通訳
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SHOGUN将軍第八話『奈落の底』落葉の『恐れる心』とは?

子どもの頃の瑠璃姫落葉)は、戸田家に嫁入りする鞠子に、「贅沢をしてのんきに暮らせばよい」、と言葉をかけるようなお嬢様育ちです。

父は天下人の黒田信久(織田信長がモデル)ですから!

ところが父亡き後は、父の家来の猿のような太閤(秀吉がモデル)の側室に。
お世継ぎを産ませるために、正妻の大蓉院は「薬湯を飲ませたり口にできないようなことを強いたりした」、と悪夢のような日々が続くのです。

お世継ぎの八重千代を産んで安泰かと思えば、太閤はあっけなく亡くなってしまい、またもや太閤の部下・石堂が「縁組を」などと言いながら近づいてきます。

まさに落葉のような人生じゃないか!

可愛そうだな

落葉にとって、父を失脚させたのは虎永の手管。
自分に攻撃を加える、それこそ一刻も早く亡き者にしたい男なのでしょう。

子どものころから一緒に育ち、気心を知る鞠子だからこそ、「落葉の方の敵は恐れる心」と理解しているのでしょう。

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SHOGUN将軍第八話『奈落の底』名場面!

戸田広松の切腹。恐ろしい緊張感です。

息子・広勝に介錯を申し付け、家臣全員が見守る中、腹を切ります!
主君虎永の芝居のため。裏切り者をあぶり出すため。

息子の広勝には主君への忠誠を言い残します。
広勝にも、鞠子の心を理解できる日が来るのでしょうか。

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SHOGUN将軍第八話『奈落の底』名セリフ!

鞠子の辛抱

落葉の方から、落葉の考えがわかればと探りを入れた鞠子ですが、落葉は妹にも肚のうちは見せないようです。

わたくしたちは それぞれに辛抱の仕方が違うておりまする。
隠しておくのが、姉君様のやり方でござりましょう

鞠子『SHOGUN将軍第八話』

鞠子の辛い心を理解してくれたのは虎永一人。

そして按針、だったんだろうなあ。

広松の心、本心を隠す虎永

アルヴィト司祭から落葉との盟約、という案を聞いた虎永
憔悴しきった虎永に、忠臣・広松は言葉をかけます。

戸田広松「お顔に敗北の色が浮かんでおりまするぞ、殿!殿らしくもない

虎永「わしは数多の犠牲と引き換えの勝利よりも、静かな敗北を選ぶ

『SHOGUN将軍第八話』

広松は虎永に対して、心からの励ましを贈っているよね。

忠臣はまだまだ意気盛んだね。

この言葉を大坂に伝えよ、ってことはあれだな

またしても「3つの心?」虎永の本心はどこにあるのか・・・

これがセレブ夫婦の会話!連歌

広勝は鞠子を茶室に呼び、大事な話をしますが、まずは掛け軸や生け花を眺め、連歌なぞ詠みます。

掛け軸は「柳緑花紅」、茶花は紅い椿の蕾です。

鞠子「冬も終わりでございますね。
梅が香や 花の辺りを 立ち別れ

広勝「遠く霞める 風の行く先

『SHOGUN将軍第八話』

鞠子の歌は「梅」が季節を表しているのかな?
「立ち別れ」に、あなたとは別の道、みたいなニュアンスを感じない?

広勝は春霞のイメージから、先のことはわからない、という意味を含ませているのかも。

最強の否定

ところがこのセレブ夫婦。
常日頃 死にたがりだった妻に「じゃー一緒に死のうか」と持ち掛けた夫に、これ以上ない否定の言葉をぶちまける妻です(笑)

この期に及んでもおわかりにならないのですね。
お前様がわたくしに許さなかったのは、死ではござりませぬ。
お前様には手の届かぬ 生き方にござりまする。
わたくしはお前様とかように死するくらいならば
千年生かされた方がましでござりまする

鞠子『SHOGUN将軍第八話』

今まで心の中に溜めてきた怒りをぶちまけたね!

広松の切腹

広松は、息子の広勝に最後の言葉を伝えます。

生きるのじゃ。
さすればお前も 死を許されぬ者の気持ちがわかるであろう

決して殿を見捨てるでないぞ。
たとえ殿が、御自ら命をお捨てになったように見えてもじゃ。

戸田広松『SHOGUN将軍第八話』

広勝、こんな形で父の遺志を知るとは、辛すぎる・・・

虎永と鞠子の連歌

雨の夜、虎永と鞠子は歌を交わします。

虎永 「木の葉時雨の 音聞こゆなり」(雨の音が聞こえる。)

鞠子 「春になお もろきは涙 袖の露」(春は涙もろくなります。涙の音が聞こえたのかもしれませんね)

虎永 「松ばかりには冬枯れもなし」(涙は「待つ」のが辛いためか?「松」は冬も緑で枯れることはないぞ。→自分は枯れてはいない)

鞠子 「花乱れ 言の葉散りて 焚火かな」(花は散り、意味のない言葉も散りました。焚火して燃やしましょう。松ばかりでは枯れ枝もありませんから)

『SHOGUN将軍第八話』

連歌は、相手の句に「上の句」を付けて別の意味を引き出したり、「下の句」を付けて意味を深めて行ったりするようです。

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SHOGUN将軍第八話『奈落の底』まとめ

八方ふさがりの奈落の底から、息子の死が時を稼ぎ、広松の死が大坂に恭順の報を伝え、出口の光が見えてくるような第八話でした。

アルヴィト司祭が落葉の方という存在を取り上げてくれたことも大きな意味がありました。

落葉の方と幼馴染であった鞠子に与えられた使命とは?

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