『キングダム2遥かなる大地へ』を劇場で鑑賞してきた感想です。
感動シーン、見逃したくないポイント、そして原作ファンがネタバレで語る『残念なところ』をご紹介します。
『キングダム2』ストーリー展開がお見事
原作『キングダム』はご存じの通り非常に長い作品です。
出演キャストの発表を見て「いったいどこまで映画化されるの?」と疑問に思いましたが、ストーリーの順序を入れ替え、小さなエピソードを削除して見ごたえのある映画作品に再構成されていました。
『蛇甘平原の戦い』(原作『キングダム』5巻~7巻)の前に王宮刺客編(原作『キングダム』8巻~9巻)が追加されました。
『蚩尤(しゆう)』という言葉を刺客の口からきいて、信は初陣の日を迎えます。
魏との戦はほぼ原作に近い形で進みます。
原作では麃公(ひょうこう)将軍が騎馬隊を繰り出すシーンは、夜になっても魏軍が秦の歩兵の残党狩りを続け、信たちは朝まで逃げ惑うという悲惨さです。
ここで羌瘣が信とともに峡谷の洞窟へ避難し、『祭(さい)』での出来事と仇討ちの旅に出るいきさつ(原作『キングダム』9巻)を語り聞かせます。
翌朝、戦闘再開、麃公(ひょうこう)将軍率いる秦軍の大勝が描かれて行きます。
【残念なところ】王宮への刺客は朱凶が2人だけ
原作では、王宮への刺客は号馬(ごうま)、堅仙(けんせん)、赫力(かくりき)、朱凶(しゅきょう)、蚩尤 (しゆう)が送り込まれる豪華さ。そしてその中でいつしか信の仲間になって戦う羌瘣の大活躍が見られたのにこの規模に収まってしまったのは何とも残念でした。
とはいえ、蛇甘平原の後でなければ羌瘣によって信も政も●されていたでしょう(笑)
語る順序を変えたことによる、やむを得ない変更と言えます。
【残念なところ】羌瘣が女だと即バレるところ
原作では蛇甘平原の戦の後まで羌瘣が女だと気づくものはありませんでした。
信は政に教えられて初めて『蚩尤は女性である』と知るのです。
まあ、「信どんだけ鈍感なの(笑)」というエピソードでもあったので引っ張ったんだろうね。
映画では顔が見えた時に即バレです。
・原作ではこの時羌瘣は13歳。少年のフリが通用しても、実写の清野菜名さんはどう見ても美しい女性です。
・実写では羌瘣のまとっている赤い衣が目を引き、「よく見りゃ女か」とわかって当然。
映画くらいの即バレが自然なんじゃない?
清野菜名さん美しいからね。
早いとこ女性とわかった方が安心して見ていられるから、良かったのでは?
でも…信や尾平が「羌瘣、女なのか!」と驚く顔を見てみたかったな~
【残念なところ】蛇甘平原・戦車隊との戦いでの信が騎馬して戦車を倒すシーンがない。
田有たちの前に『騎兵殿』として現れ、活躍するシーンがカットされています。
どうやらそれはコロナによるリモート撮影のためだったかと推測されます。
パンフレットには、中国で『リモート撮影』が行われたと記載されているので、どうやら中国の平原で馬を走らせるシーンと日本での撮影シーンがミックスされているのではないでしょうか。
すると、装甲戦車のシーンの中で馬に乗った信が敵の戦車をひっくり返すというシーンは撮影不能だったのか?
上映時間の調整だったのか?
いずれにしても残念なカットでした。
【残念なところ】朱鬼麻鬼が出ない!
麃公の挑発により、呉慶将軍とは即座に一騎討に。
原作で信が大活躍を見せた朱鬼麻鬼がカットされてしまいました。
朱鬼麻鬼好きだったのに…これでは信のお手柄もだいぶ目減りしてしまった印象。
これは残念でした。
映画『キングダム2』は何巻から何巻まで?蛇甘平原の戦いを原作で読もう
『キングダム2』豪華キャストは伊達じゃなかった
今回光っていたのは豊川悦司さんの麃公将軍です!
「待機じゃあ」のセリフは麃公将軍らしい味がありました!
また、呉慶へと馬を駆る麃公を、王騎に馬を借りた信が援護しているのに気づいた時の笑顔が最高でしたあ!
いや、原作読んでなかったら「これって死亡フラグ?」と疑うほどの素晴らしい笑みで、感動してしまいました。
『キングダム2』映画で麃公(ひょうこう)将軍を演じるのは豊川悦司さん!
渋川清彦さんの縛虎申は、原作の熱をそのままほとばしらせる存在感、そしてその声!
無茶な特攻を繰り返す武将なのに、そんな縛虎申を慕う部下の涙が理解できるほどの魅力にあふれていました。原作の縛虎申よりも存在感が際立っていたのは渋川清彦さんの力でしょう!ハマっていました。
『キングダム2』渋川清彦演じる縛虎申(ばくこしん)ってどんな人?
大沢たかおさんと要潤さんの王騎と騰のツーショットはその佇まいだけで鳥肌モノでした。
前作もそうでしたが、王騎というイロモノキャラ、喋り方もヘンだし、戦闘シーンも今回ナシ、なのにどうして『ここに居るだけで重い』ひたすらカッコいい、みんなが憧れる天下の大将軍と副将でいられるのでしょう?
これだけのオーラを大沢たかおさんと要潤さんはどうやってグリーンバックで放ったんでしょうか!?
もはや王騎と騰そのものでした!
『キングダム』王騎は何者?史実と漫画から王騎のすべてを読み解く!
清野菜名さんの羌瘣は強く、美しく、迫力あふれるアクションで魅せながら、悲しみをたたえた瞳が印象的でした。鮮烈な羌瘣でした。
ラストシーンの羌瘣の静かな微笑みが、『キングダム3』への期待をいやがうえにも高めています。
『キングダム』羌瘣(きょうかい)仇討ちの旅と巫舞の秘密の全て!!
【残念なところ】ワイヤーいらないよね
たった一つ残念だったのは「トーンタンタン」のジャンプのワイヤーアクションです。
本当に1カ所だけ。
清野菜名さんの身体能力、体幹の強さがあれば、その場で自力でジャンプで十分だったのではないでしょうか。
その後のアクションシーンは違和感なく素晴らしいものだったので、なぜか、必要ない所で作り物感が出てしまったことがチョット残念でした。
『キングダム2』嬉しい楽しい前作からの続投キャスト登場シーン
おなじみのメンバーは、登場してくるだけでワクワクして、暗い客席で拍手したくなるほどの嬉しさがありました。
山﨑賢人さんの「待たせたな」。
今回も走り、走り、走り、跳び、剣を振り、全力の信を見せてくれました!
渾身の力をほとばしらせる信、「生きろ」のメッセージを誰よりも強く!伝えています。
橋本環奈さんの河了貂が吹き矢をもって蓑を着て現れた時。
「我が名は河了貂なり」の名セリフ。あまりの可愛さと期待が満たされたうれしさで、客席では多くのため息が漏れていました!
次作では軍師として活躍する河了貂が見たいです。
そして吉沢亮さんはやっぱりスゴイ。
若き秦王、中華統一を夢見るとんでもない男ですよね。
目力と衣のさばきだけで底知れない存在感を醸しています。
もはや、政の実写化は吉澤亮さん以外考えられないです!
伍の仲間、尾平を演じた岡山天音さんは、初登場なのに、見た目はそんなに似ていないのに「リアル尾平」として存在していました。初めて見るのに懐かしい。そんな尾平でした。
だから、尾平のストーリーの続きが見たい!と強く感じてしまう魅力がありました。
尾到を演じた三浦貴大さんは、原作以上にカッコいいです。大きい体で頼もしいのに心配を口に出す尾到ですが、自分の危機にも兄を思いやる温かみが「尾到の魅力」になって伝わってきました。素晴らしい。
次回作での活躍を考えるだけで、勝手に感動しちゃいそうです!
伍長・澤圭を演じた濱津隆之さんも、澤さんの仲間をいつも思いやり、戦場では力を出せるという良さを見せてくれました。
次回は、澤さんが出征前に家族に「では行ってくる。」と告げるシーンを絶対見たいです。
真壁刀義さんの身体を借りて降臨したかのような(笑)沛浪も、飛信隊の原型としての存在感に溢れていました。
尾平・尾到・澤圭・沛浪はこのあとのキングダム3でもさらなる活躍を見せてくれそう!
すでに大好きになってしまいました。
最後に特筆すべきは原作よりイケメンの壁でしょうか。満島真之介さん、絶対にオーバースペックですよね。しかし素敵ですね。出てくるたびに壁はも少しダサいよね、と思いながらも見惚れます。
『キングダム2』音楽がいい!
バトルシーンを盛り上げる音楽、兵士を鼓舞する巨大な太鼓のリズム、これは映画館で体感して欲しい音です!
主題歌の『生きろ』が素晴らしい。
ここで登場する麃公将軍ですが、合従軍の戦いではこの時持っている盾を信に譲ります。
そのメッセージとは何だったのか、と考えてきましたが、主題歌を聞いて理解できました。
「生きろ」なんですね。
生きて、輝きながら、高みを目指せというメッセージであったかと腑に落ちました。
映画『キングダム2』主題歌はMr.Childrenの『生きろ』!
『キングダム2』映画の最後に『キングダム3』の告知がある嬉しさ
映画の最後には『キングダム3・2023年』の予告が入りました。
そして青い衣の李牧の後ろ姿も…
これはファンには嬉しい知らせです。そして『あの後ろ姿は誰なの?』と思わずにはいられない期待が高まります。
長い物語のキングダム、「このシーンが見たい」「この戦いの実写はどうなるんだろう」という思いに答えてくれる情報でした!
『キングダム』李牧(りぼく)実写化するならキャストはディーン・フジオカさん?
『キングダム2』映画の感想まとめ
すぐ映画館に『キングダム2遥かなる大地へ』を観に行って欲しいです。
原作を読んだことなくても、原作ファンでも、アニメファンでも、『キングダム』の前作を見た人も見てない人も、絶対に楽しめます。
大画面と大音量で、中国大陸の戦場の埃の中に立つ気分を堪能しましょう!
『キングダム』最高!
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