レディー・ガガ主演の期待作『ハウス・オブ・グッチ』の主題歌は、ユーリズミックスの1983年のヒット曲、『スイートドリームズ』。
映画の公開はまだですが、明らかになっている情報から、この曲と作品の関連性について調べてみました。
『ハウス・オブ・グッチ』の主題歌『Sweet Dreams』
1983年ユーリズミックス(Eurythmics)のヒット曲『スイート・ドリームス』。
ヴォーカルのアニー・レノックスの中性的な美しいヴィジュアルのインパクトも大きく、世界的な大ヒットとなりました。
私に何の権利があって、違うなんて言える?
顔を上げて前へ、顔を上げて前を向いて
(以下省略・歌詞超訳筆者)
不思議な歌詞ですよね…
誰もが何かを探して、満たされない世界。
人を利用したり、されたり、攻撃したり、されたり
こうすることしかできないから、前だけを見て、進むだけ…
では、『ハウス・オブ・グッチ』のストーリーを予習しましょう。
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『ハウス・オブ・グッチ』あらすじ予想・グッチ一族の歴史
1921年、イタリア・フィレンツェでグッチオ・グッチが創業したブランド、GUCCIは世界にその名を知られる名店になりました。
1953年、グッチオの反対を押し切って息子のアルド・グッチがニューヨークに支店を出しました。この年グッチオが亡くなり、アルドを飛ばして(笑)孫のパオロが2代目社長に就任しました。
この一族のマウリツィオに近づき、誘惑したのが貧乏育ちのパトリツィア・レッジャーニ。
マウリツィオの父親ルドルフォは、パトリツィアの素性を見抜き結婚に猛反対しますが、結局父親の反対を押し切って二人は結婚しました。
やがてルドルフォが死亡すると、ルドルフォが持っていたグッチの株式はマウリツィオに相続されました。
パトリツィアは夫にグッチを支配するようにそそのかし、マウリツィオはアルドの息子たちのひとりの所有する株式を買い取り、全株式の50%以上を所有し、恩人であったはずのアルドを経営の座から追放しました。
マウリツィオは、経営の才能があるとは言えないのに代表権を持つようになりました。
2代目パオロ・グッチの死去に伴い、マウリツィオはパオロの子たちに連衡策を働きかけ、結果的にグッチの株式を独占することになった。
パトリツィアは当初の野望を成し遂げた形になり、グッチの女帝のように振る舞い始めました。
例えば、デザインの才能もないのに、自分のオリジナルデザインのバッグを作らせたり。しかし、パトリツィアがデザインしたバッグ はほとんど売れず、パトリツィアの野望どおりには事が進まなくなりはじめました。
マウリツィオは妻パトリツィアが自分と結婚したのは自分への愛というより、財産やグッチそのものが目当てであったことにようやく気づき、パトリツィアに嫌気がさして別居、愛を求めて別の女性と暮らすようになりました。
マウリツィオが経営した会社の売上は年々低下し、ブランドはアラブ資本に売り渡され、ついにグッチ家の手を離れてしまいました。
パトリツィアはマウリツィオに「罰を与える」として、マフィアを雇い暗●を依頼しました。
事件発覚後押収されたパトリツィアの日記には「金で買えない犯罪は無い」と書かれていたといいます。
マウリツィオはある朝オフィスに入るところで暗殺されました。
パトリツィアは、マウリツィオの暗殺実行のわずか数時間後には裁判所に行き、マウリツィオの住宅などの差し押さえの申請をしたといいます。それによって、マウリツィオが愛した女性をその住宅から強引に退去させたのです。
事件は、暗殺犯が暗殺の報酬としてパトリツィアから受け取るお金(日本円にして7000万円相当)に関連して不満があったことが原因で発覚しました。
パトリツィアは逮捕され、裁判で懲役29年の判決となりました。
しかし逮捕されて自宅を出るときでさえ毛皮と宝石に身を包み、獄中では「レディー・グッチ」として快適に暮らしたようです。
これらは映画のシナリオでなく、すべて史実です。
事実は小説より奇なりとはよく言ったものです。
『ハウス・オブ・グッチ』主題歌と一族の物語の関連性
世界中を探して、見つけた、●してでも欲しいもの。
堂々と顔を上げて、歩き続ける。
ユーリズミックスの歌詞は様々な解釈ができると言えばその通りですが、怖いくらいハマると思いませんか?
まさに、パトリツィア目線の主題歌と言えるでしょう。
莫大な富を目の前にした時の、人の欲望の際限のなさ。
それは歯止めが利かなくなるほどに育ち、人を狂わせていくのでしょうか……
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映画『ハウス・オブ・グッチ』の予告編に流れる音楽は、1983年のユーリズミックス(Eurythmics)のヒット曲『スイート・ドリームス』です。
歌詞を読み解き、グッチ一族の歴史と重ね合わせてみると、映画のテーマにピタリとはまることがわかりました。
映画の公開が満ちきれない程楽しみです。
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