東京・青梅市の御岳山(みたけさん)。
晩秋の御岳山は空気が澄んで眺めがよく、気候も良いので、ゆっくり楽しみたいですね。
そのため、御嶽神社近くの宿坊に泊まることにしました。
計画はこんな感じです。
1.ケーブルカーを使わず、歩いて登る。
2.御嶽神社に参拝する。
3.長尾平展望台で絶景を楽しむ
4.七代の滝に行く。
5.ロックガーデンに行く。
6.宿坊に泊まる。
7.神苑の森を歩く。
私たちは初心者ですが、盛りだくさんな山歩きをたっぷり楽しむことができました!
御岳山ハイキング ケーブルカーを使わず歩いて登る
御岳山 表参道
御岳山ケーブルカー滝本駅の駐車場に車を停め、ここから登り始めます。
宿坊に泊まる場合はこの駐車料金の割引が受けられますので、駐車券は宿坊に持参しましょう。
8:30、表参道登り口からスタートします。
杉並木の山道は江戸時代に整備されたものだということですが、舗装されていて歩きやすいです。
山の上の集落に物資を運ぶ車が通れるようになっているのでしょう。
登り始めが急斜面なので、最初はちょっとキツく感じます。
杉の木に付けられた番号札は784から783、782・・と減っていき、山頂近くが1番です。
「うまたてば」馬の休憩場所だったようですね。
ケーブルカーを利用する人が多いので参道は空いています。
私たちもこまめに休憩し、給水しながら登ります。
「おおまがり」。このあたりは曲がりが緩やかになり、歩きやすいです。
杉の木の根が露出して巨大なうろになっているものがあったりして、杉並木の歴史を感じます。
その昔このあたりには茶店があったそうな。
昔は「団子堂」というお堂があったそうです。お地蔵さまが祀られていました。
「重薬の窪」薬に利用したドクダミの自生地だそうです。時代を感じる地名です。
「だいこくのお」は大黒の尾根の省略。杉並木の合間から降り注ぐ陽射しがのどかな感じです。
山道がやや下りになるので、目の見えない按摩さんが山頂と勘違いして引き返したという「あんまがえし」。
「山の神」山の神様?それとも奥さんのことでしょうか?
「黒門」この横にある杉の木が、ナンバー1番です。
ビジターセンターまではもう一息、登りが続きます。
ここでケーブルカーで登って来た人たちと合流。
時刻は10時ごろ。ケーブルカーの区間を歩くと1時間半ということでしょうか。
このあたりは宿坊、旅館、お土産物やさんがならぶ集落になっています。
「御師(おし)集落」と呼ばれ、古来より御嶽神社の信仰を守り、神社に参拝に訪れる人々のお世話をする御師が暮らす集落です。
御岳山 御師集落~町場通り
大きな神代欅(けやき)が目を引きますが、これを店内から見られるお店があります。
町場通りの「駒鳥売店」です。
窓から神代欅をゆっくり眺めることができます。
さらに!餌台が設けてあるので、ヤマガラが遊びに来るのを見ながら食事ができますよ。
いい席に座れたので、ちょっと早いのですがお蕎麦をいただくことにします。
武蔵御嶽神社に参拝
標高929mの御岳山頂に建つ武蔵御嶽神社。
長い長い石段を上がって、お詣りします。山道も大変ですが、ここもなかなか足に来ます。
「〇〇講」と刻んだ石碑がたくさん並んでいますが、これは本殿等の彩色、漆、補修費用を賄うクラウドファンディングのようなものなのでしょう。
色鮮やかな随身門、狛犬、畠山重忠の騎馬像など、見所は満載です。
宿坊に泊まると翌朝7時からの「日供祭」に参加できるので、その模様は別の記事にupしたいと思います。
御岳山 長尾平展望台で眺望を楽しむ
さて、お詣りを済ませたら、長尾平に向かいましょう。
御嶽神社から約10分ほどで到着しますが、ここからの見晴らしが素晴らしいんです!
スカイツリー、東京タワー、高層ビルやタワーマンション。双眼鏡があれば江の島が見えます。
東京湾の向こうに広がるのは房総半島です。
しばし時間を忘れて眺望を楽しみました。
御岳山 七代の滝
山歩きの後は宿で休めるので、今回は七代(ななよ)の滝も行ってみようかと、軽い気持ちで追加しました。
ところがこれはキツかった!
七代の滝へ向かう山道は急坂で、丸太の階段が作ってあるのですが、段差が大きいのです。
汗だくになって降り続けていると、滝の音が聞こえてくるのに、いったいいつになったら着くことか・・・たぶん30分くらいかかったと思います。
露出した木の根も歩きづらいので、滝まで降りるころには足がガクガクです。
しばし休憩してから、ロックガーデンへ向かいます。
七代の滝の横から鉄製の梯子がかけてあるので、これを使って登って行きます。
先ほどの下りに比べれば、嘘のようにラクです。
しかし途中は露出した木の根が暴れまわり、両手両足で通り抜ける場所もあります。
しっかりした靴を履いていないと、危険かもしれません。
御岳山ハイキング ロックガーデンはぜひ行ってみて
七代の滝から約30分の登り道。天狗岩を越えれば、そこはロックガーデン。
大小の石、清流、苔むした木々の幻想的な風景が広がります。
せせらぎの音を聞きながら、陽の光と風を感じて歩くと、心身が浄化されていく気がします。
歩きやすい遊歩道です。
綾広の滝。御嶽神社の禊に使われるそうです。
青空をゆっくりと流れる白い雲。静寂に包まれるひと時です。
「天狗の腰掛け杉」これはもうトトロの世界。
ここまで戻ればもう御嶽神社は近くです。
盛りだくさんのロックガーデンを堪能した後は、長尾茶屋にてホットコーヒーを一服。
良く歩いた一日でした。宿坊「蔵屋」に向かいます。
御岳山町場通り 宿坊蔵屋
七代の滝が思いのほか手ごわかったので、15:00には宿坊へチェックイン。
食事の前にお風呂でこわばった体をほぐします。
お楽しみはこの美味しいご飯!
お部屋へ戻るとお布団が敷いてあるこのしあわせ・・・
よく頑張った一日でした!
御岳山 神苑の森はけっこうワイルド
翌朝は朝食をいただいてチェックアウトした後、「神苑の森」を歩いてみることに。
御嶽神社の神域のため、「不伐の森」とされてきた原生林で、森の中は一方通行になっています。
森の入り口は「けものみち?」と思うほど狭い道です。
こちらは広葉樹の森なので、足元には厚く落ち葉が積もっています。
地下水が滲出する場所は滑るので、特に注意が必要です。
ところどころ木製の橋やはしご状の足場が作られていたりして、なかなかスリルがあります。
こんな可愛い赤い実があちこちに見られます。「ミヤマシキミ」という木の実のようです。
また、道端には動物のフンらしきものがあり、種類はわかりませんが野生動物が生息していることがわかりました!
ぐるっと一周すると、御嶽神社の階段下に出られます。
帰りの寄り道は澤乃井園
清流ガーデン澤乃井園は澤乃井酒造が経営するお食事処。
レストランもありますし、多摩川の清流を望む東屋で、園内の売店で買ってきたもので食事をすることができます。
また、澤乃井酒造の日本酒のきき酒もできます。
使った「きき猪口」は持ち帰ることができ、次回持参すると100円引きになります。
この青い「きき猪口」を10個集めると、なんと非売品の赤に交換してもらえるんですって!
多摩川沿いの紅葉が美しかったです。
カヤックで川下りをしている人たちの姿もあり、のどかな休日を満喫できました。
この川沿い、桜の時期は綺麗でしょうね。
御岳山ハイキング!初心者でもたっぷり楽しめる宿坊一泊コース! まとめ
宿坊に泊まってたっぷり山歩きをするコースでしたので、七代の滝まで踏破できました。
なまった足腰を鍛える、いい運動になったと思います。
次回は「奥の院」に行ってみたいものです。
今回は、晩秋の時期、天気が良かったので雨具も使わず、少ない荷物でハイキングを楽しめたこととと、友人が双眼鏡を持参してくれたので、眺望を満喫できたことが良かったところです。
次回は新緑のころ、また行きたいものです。
追伸
浅田次郎氏の御親戚は御嶽神社の神官で、宿坊を経営されているとのことなので、そこに行ってみたいですね。
本を読みながら、春を楽しみにしましょうか。