『アーヤと魔女』のスタジオジブリによるアニメーション映画は8月27日に公開されます。
この作品の原作者ダイアナ・ウィン・ジョーンズさんは『ハウルの動く城』の原作者でもあります。
『アーヤと魔女』原作のあらすじをネタバレありでご紹介します。
『アーヤと魔女』原作のあらすじは?ネタバレでご紹介
この本は「ファンタジーの女王」ダイアナ・ウィン・ジョーンズの遺作になります。
「聖モーウォード子どもの家」で
アーヤは「聖モーウォード子どもの家」でとても幸せに暮らしています。
ここは清潔で居心地がよく、みんなが親切でアーヤの思った通りにしてくれるから。
今日は、身寄りのない子どもを引き取って育てたい人たちが来る日なのですが、今日の二人は特に変わっていました。
女の人の目は片方が茶色で片方は青。
髪を青く染めて、紫の口紅をべったりと塗っています。
茶色のツイードのスーツ、派手な緑のセーター、大きな赤い帽子、空色のハイヒールのブーツ。
男の人は黒く長い影のよう。身長は3mもありそうに見えます。
耳は長くて先がとがっています。
二人のところに貰われていかないよう、アーヤは思いっきりかわいくない顔をしてみせます。
アーヤは10年前、こんな手紙とともにショールにくるまれて、ここ「聖モーウォード子どもの家」の前に置き去りにされていたのです。
なかまの12人の魔女に、追われています。
逃げきったら、この子を返してもらいに来ます。
何年もかかるかもしれませんけれど。
この子の名前は、アヤツルです。
「まともな名前じゃないわ」と考えたブリッグズ園長は、出生届の名前のところに「アーヤ」、名字のところに「ツール」と書いて提出したのでした。
変わった二人組はアーヤの前で「これにするよ」と言い、アーヤは嫌がりながらもライム通りの二人の家に引き取られていくのでした。
ジ・アート・オブ アーヤと魔女
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ライム通りの家での生活
女の人の名前は「ベラ・ヤーガ」。
自分は魔女で、アーヤを連れてきたのは手伝いが欲しかったからだと言います。
アーヤはすかさず、「おばさんが私に魔法を教えてくれるかわりに、わたしはここでおばさんの助手になったげる」と言うのです。
魔女の作業部屋は不潔で散らかっていました。
魔女はさっそく「ドブネズミの骨を粉にしとくれ」、と言い付け、さらに
けっしてマンドレークをわずらわせるようなことは、しちゃいけない
というのでした。
この作業部屋には黒猫のトーマスもいました。
黒猫のトーマスには「使い魔」としての役割があるようです。
ベラ・ヤーガがトーマスを追いかけている間に、アーヤは魔女が使っている魔法の呪文を描いた小さな本を覗き見しました。
いろいろな呪文が書いてありますが、役に立ちそうなものは見つかりません。
夕食の時間になりました。
意外なことに、台所にはおいしそうな料理からゆげが上がっています。
マンドレークの操るデーモンたちが、外からとって来る料理のようです。
テーブ革表紙の大きな本を読んでいるマンドレークは、機嫌を損ねるととても怖そうで、アーヤは気をつけなくては、と思うのでした。
トーマスと仲良くなる
ライム通り13番地のこの家はとても変わっています。
家の中から、玄関を通って外に出ることはできません。窓も開きません。
裏口は開きますが、マンドレークが操るデーモンが守衛をしていて、外に出ることはできません。
外から見ると小さな家なのに、なぜか家の中には広い部屋がいくつもあるのです。
忙しく呪文を作る手伝いをしながら、アーヤはベラ・ヤーガのしていることをよく観察していました。
夜、たった一人で寝ることになれていなかったアーヤは、ホームシックにかかりそうなところを黒猫のトーマスに救われました!
トーマスはしゃべることができて、呪文について教えてくれるというのです。
トーマスと呪文を作る
魔女の作業部屋へ忍び込んたアーヤとトーマスは「あらゆる魔法から身を守る方法」という呪文を作ることにしました。
これがあれば、ベラ・ヤーガは二人に手を出せなくなるのです。
何百種類もの材料を集めて、トーマスのアドバイスに従って呪文を作っていきます。
長い時間をかけてようやくできた軟膏をアーヤとトーマスの体にぬりこみ、魔女にばれないように作業部屋の後片付けをして、さらに廊下の足跡を綺麗に拭き取って。
アーヤは寝不足で次の朝を迎えることになりました。
呪文をもう一つ作る
寝不足のアーヤは不機嫌で、奴隷のようにアーヤをこき使う魔女に「魔法を教えてくれないのはずるい」と怒ります。
昼食は「聖モーウォード子どもの家」のシェパーズパイでした。
アーヤは子どもの家に帰りたくて、胸がいっぱいになってしまいます。
昼食後、ベラ・ヤーガはお客さんに呪文を届けに外出します。
その間にアーヤとトーマスは「人のからだをよぶんに成長させる方法」という呪文を作ります。
ベラ・ヤーガがいつも「手が足りない」と言っているからです!
それからベラ・ヤーガの人形を作って、これであと必要なのは魔女の髪の毛だけになりました。
掃除をきちんとしなかった罰に、自分の部屋でパンとチーズだけの夕食です。
ベラ・ヤーガの寝室を見つけて髪の毛を手に入れたいアーヤは、ねじ回しを使って壁に穴をあけます。
隣の部屋は、魔女の寝室でもバスルームでもない部屋のようです。
トーマスは「壁の向こうにはマンドレークの部屋がある」と言っていましたが、机に向かっているマンドレークとデーモンが見えました。
大騒動のはじまり
次の朝、アーヤはベラ・ヤーガの赤い大きな帽子から髪の毛を手に入れることができました。
アーヤがあげやきパンを作るのを失敗すると、マンドレークはベラ・ヤーガに「なぜ作り方を教えなかった?」「二度とわずらわせるな」と怒ります。
朝食が終わり、作業が始まったところで、アーヤはベラ・ヤーガの髪の毛を人形に巻き付けました。
すると、ベラ・ヤーガのおでことお尻からよぶんな手が生えています!!
自分の部屋に押し込まれたアーヤとトーマス。
魔女が「余分な手」の呪文を破ったらしく、人形に付けた手は取れてしまいました。
それからベラ・ヤーガの反撃が始まります。
空中に青と紫のミミズの塊が現れました。
しかし、「あらゆる魔法から身を守る方法」の呪文をつけている二人には効きません!
ほっとしたのもつかのま、アーヤはこのミミズをどこかほかへやらなくてはいけないことに気づきます。
ちょうどいい穴からアーヤはとなりの部屋へミミズを移しますが・・・
隣の部屋からは怒り狂ったマンドレークがデーモンを引き連れて出てきました!
マンドレークはベラ・ヤーガに怒りを爆発させたようです。
部屋が静かになると、マンドレークはベラ・ヤーガに「アーヤを助手にして魔法を教えること」を言いつけたと言ってくれました。
アーヤは「私が昼間学校に行けば家の中が静かになるから」学校に行かせてくれるよう頼みました。
1年後
アーヤは清潔な素敵な部屋で、高級ホテルの朝食メニューを食べるつもりです。
もうベラ・ヤーガとマンドレークを自由に操れるようになったのです!
次は「聖モーウォード子どもの家」の友だち、カスタードにこの家に遊びに来てもらうつもりです。
『アーヤと魔女』原作について
1934年生まれのダイアナ・ウィン・ジョーンズは50冊以上の本を出版し、「ファンタジーの女王」と呼ばれました。
この「アーヤと魔女」が最後の作品となりますが、アーヤの母親の件等が語りつくされていないため、未完のままと言われています。
アニメ・映画版ではアーヤの母親、ベラ・ヤーガやマンドレークとの関係も追加して、深みのあるストーリーに仕上げています。
『アーヤと魔女』原作のあらすじは?ネタバレでご紹介まとめ
『アーヤと魔女』のあらすじを、原作本から忠実にご紹介しました。
映画で追加されるエピソードで、納得のいく大団円が味わえることを祈ります。
ダイアナ・ウィン・ジョーンズさんの他の作品も最後にご紹介します。
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