「この頃は何を着たらいいか、わからなくなっちゃって」という私たちの悩みに、70歳を超えてなお美しいアンティークショップのマダムが答えてくれました。
年齢と共に体型や輪郭が変わって来るのは自然なこととして受け止め、ポジティブに毎日を楽しむ方法をシェアします。
50代女性のおしゃれ~体型の変化は全身のシルエットを整える(冬バージョン)
加齢と共に出てくる悩みの一つは肥満やぽっこりお腹のオバサン体型でしょう。
ダイエット、ストレッチ、ヨガ、ウォーキング…効果が出るまで待ちますか?
洋服のちょっとした着こなしで、見違えるようなシルエットを作りましょう!
黒のダウンジャケット
冬になるとついつい毎日のように手が伸びる便利なヒップの上くらいの丈のダウンジャケット。軽くて暖かく、しかも黒ならコーディネートを選ばない一着ですよね。
でも鏡に映ったシルエットはどうでしょう。一番太く見えるのはどこですか?
ほとんどの方は「ビヤ樽」のような、お腹のあたりがモコっとふくらんだシルエットになるのではないでしょうか。
厳寒のとき以外はフロントのファスナーはウエストの上くらいまでにして、深いV字の開きを作ります。
寒さ対策は、深いVを飾るようにストールやマフラーをふんわりと巻きます。
フロントを開けたことによって、肩から胸が外に張りだし、締まったウエストラインが現れます。
ビフォー・アフターを全身鏡で見てみてくださいね!
ダウンコート、ロングコート
暖いダウンコートやウールのロングコート。ベルト付きのものは付属のベルトをきっちり巻けば、きちんとして見えると思っていますよね。
また、ベルトの装着が億劫だからと、後ろ側に固定して着続けてしまうことも。
そんな着こなしのあなたは、鏡で見ると、何やらパンパンに着膨れて見えませんか?
インナーをキチンと整えてからコートの前ボタンを留め、背筋を伸ばしてフロントを平らにします。
ベルトは打合せの前で緩く結び、結び目を軽く下に垂らすような角度に整えれば、窮屈な感じが消えてウェストのくびれが復活して見えます。
ウェストマークやトップスの裾をインするときは
トップスの上からベルトでウエストマークする時や、ゆったりしたトップスをインして着こなすときは、シャツやブラウスのダーツの位置で前後2か所ずつ、軽くつまんで折り込みます。
たたんだダーツの上からウェストマークしたり、ボトムスにインしてみましょう。
ウエスト周りが格段にスッキリしますので、もうグシャッとシワを寄せるだけ、の着方ではもったいない!とわかります。
こんなに詳しいなんて、マダムはスタイリストさんのお仕事でもされていたのかな?
芸能界にも詳しいしね。胴長短足は女優の…なんて、実名で説明してくれたしね
50代女性のおしゃれ~体型と輪郭の変化に向き合いましょう
体型の変化に目を瞑った若作りは傍目には痛々しく映ることも。
自分自身の変化に他人に言われるよりも早く気づき、似合う物を着せてあげられるのも自分です。
女性が突然身に付けられなくなるもの、その第一歩はハイソックスだそうです。
「しっくりこないな」と思ったらもう履かないハイソックスのように、お別れしなくてはいけない洋服があります。
顔の輪郭がぼやけ二重アゴになったら、ミニスカートとお別れしましょう。
後ろ姿でナンパされ、顔を見てギョッとされるのも気まずいですよね。
自分の脚を鏡でよく見て、タイトスカートから伸びる脚がぼてっと見えてきたら、無理して履くのはやめればいいのです。
代わりにセミタイトスカート、上品なプリーツスカートなどで、脚が綺麗に見える丈のスカートを選びましょう。
フレアスカートは、ウエストの下にギャザーがあるものは肥って見えますので、ヒップのあたりから徐々に広がるタックスカートやサーキュラースカートがおススメ。
スカート丈がだんだん長くなり、歩くのに躓くようになったら、パンツ派になれば良いのです。
50代女性のおしゃれ~和服の着付け
和装をする方ならご存じでしょうが、和服は日本女性の体形を何歳になっても美しく演出してくれる自由な衣装です。
体型の変化と共に変わる着付けは帯の位置です。
胸の位置が下がってきた分帯を下に締めてみます。そして後ろ姿をチェックしましょう。
帯の位置からお尻まで、間延びするようならば補正が必要なのです。
でも自然な位置に締めた帯は、後ろ姿まで隙なく整えてくれるものです。
ローウェストの下のヒップはプリっと可愛く見えるもの。
体型にあった一着をじっくりと探してみましょう。
50代女性のおしゃれ~いくつになってもおしゃれをあきらめないで!
加齢とともに背が縮み、体にたるみが出てきても、それは自然なことです。
「諦めたとたんに、ヘアスタイルもいわゆるオバサンカットにして、地味な色合いの洋服をなんとなく身に付けて、背中を丸めて歩く姿は女性か男性かもわからない…そういう風に、なりたくないでしょ」
川越のアンティークショップ希(まれ)のマダムは71歳ですが、この日は編み込みの可愛いベージュのカーディガンにパールのロングネックレス。チェック柄のウールのスカートでお話を聞かせてくださいました。
グレイのヘアは丁寧に櫛目を入れて肩まで垂らしていらっしゃいます。
「今のおじさんかな?おばさんかな?と後ろ姿を見ると、お尻が大きいから、あ、女のひとねとわかるのよ。ショートヘアで余計にお尻が大きく見えることもあるのよ。」
どうしたらいいの?と真顔で聞き入るショートヘアの私たちに、マダムは色選びから教えてくれました。
明度は上げて彩度は下げて
50代女性の一番の味方は明るいベージュやグレーのトップス。
黒い服が顔に映えないことには、とうに気づいていますよね。
「明るくて渋い色味のトップス」なら、似合わない人はいません。
お気に入りの靴を手に入れましょう
明るくて渋い色味のトップスの次に買うべきものは、ベージュの靴です。
ボトムスを選ばず、しかも脚の延長に見えるためにスタイルアップしてくれるベージュの靴を、手に入れておきましょう。
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筆者はこのタイプでトウの部分だけ黒のものを長年愛用中。便利です。
お財布を変える時は他人から贈ってもらうのが最強。
しかも、できるだけ偉い人、お金持ちの人から頂きたいものです。
使い古しを頂ければいいんですって!
5円で良いのでタネ銭を入れていただくとさらにGOOD。
何倍にも増えていくそうですよ!
アンティークショップのマダムが教える50代女性のファッションまとめ
「女性は10年ごとにワードローブを見直して」と教えてくれた素敵なマダム。
マダムのアンティークショップ「希(まれ)」には、手の届く価格帯のアクセサリーやジュエリー、洋服、和服、食器や置物などが所狭しと置かれています。
いままではアクセサリーしか見ていなかったのですが、突然「ベージュの洋服」を探し始めてしまった私たちです。
マダムは一人一人に似合いそうなニットジャケットやセーターを選んでくださり、すっかり明るい気持ちになってお店を出た私たちでした。
お近くの方はぜひマダムに逢いに行っていただけたらと思います!
マダムのお店はこちら↓
そして、またファッションのお話を聞かせていただいたときは、シェアしていきたいと思います。お楽しみに!