『キングダム』74巻が 2024年12月18日に刊行されました。
あらすじと感想をご紹介していきます。
- 『キングダム』74巻は何話から何話まで?
- 『キングダム』74巻第802話『大将軍の軍勢』ネタバレあらすじ
- 『キングダム』74巻第803話『三本目の柱』ネタバレあらすじ
- 『キングダム』74巻第804話『異様な新兵群』ネタバレあらすじ
- 『キングダム』74巻第805話『電光石火』ネタバレあらすじ
- 『キングダム』74巻第806話『三つの選択』ネタバレあらすじ
- 『キングダム』74巻第807話『南陽城』ネタバレあらすじ
- 『キングダム』74巻第808話『旗』ネタバレあらすじ
- 『キングダム』74巻第809話『六将の責任』ネタバレあらすじ
- 『キングダム』74巻第810話『南陽の民』ネタバレあらすじ
- 『キングダム』74巻第811話『刃の意味』ネタバレあらすじ
- 『キングダム』74巻第812話『法の下』ネタバレあらすじ
『キングダム』74巻は何話から何話まで?
『キングダム』74巻は第802話『大将軍の軍勢』から、第812話『法の下』までです。
趙に連敗した秦は、戸籍作り、軍の編成改革、韓を滅ぼす、を三本の柱に掲げ急速に動いていきます。
『キングダム』74巻第802話『大将軍の軍勢』ネタバレあらすじ
戸籍作りに奔走する李斯・昌文君
昌平君の掲げた三本の柱の一つ、全秦人の戸籍作りは、李斯・昌文君ら文官を中心に猛烈な勢いで進められています。
期限は翌年末まで。李斯の計算によれば、李斯も昌文君もまともに寝られる日はないようです。
閼与(あつよ)の王翦
閼与城。王翦の前に現れた倉央と辛勝(しんしょう)は、咸陽での戸籍作りと王賁・蒙恬・信が『大将軍の一歩手前』まで取り立てられることを話します。
李牧を討てるのは王翦だけであると辛勝は言い、王翦は李牧の弱点を知っているので十中十自分の勝ち、と言い切ります。
しかし倉央は、「王翦の真っ向勝負に敗れて亜光も田里弥も●んだ」と言葉に出してしまいます。

倉央と糸凌は、勝手な行動の処罰覚悟で戻ったんだけど、おとがめはなかったようだよ
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倉央っていいな~~こんな一言、言える人はいないよ?
飛信隊
渕さんと楚水が五千将に!
本人は「何もしてない」といい、尾平は「黒羊で川を渡っただけ」と言いますが、信はちゃんと知っています。
新人らの話を聞いて 中堅どころの愚痴を聞いて
時には説教して導いてやって 皆がバラバラにならねェように動き回ってくれて
俺が苦手なそんな裏仕事をきっちりやってくれるから 俺は前だけ見て思う存分に戦えるんだ。だから実は飛信隊を支えてんのはずっと渕さんなんだよ
その功績は誰も肩を並べられねェくらいでっけェんだよ信『キングダム』74巻 802話

なんか、日本のビジネスマンにかけてやりたいような言葉だな!
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信って実はちょいちょい 名言吐くよね
そしてもう一つの大出世、羌瘣が将軍になったこと!
もちろん数々の戦果を考えれば当然なのですが、羌瘣には出世への熱量を感じられないため、飛信隊内では『違和感』を感じているようです。
河了貂は「ついに飛信隊の中から将軍が出るところまで来た」と言います。
大将軍の軍勢に近づいているのです。
信は尾平に今後の戦の行方を聞かれますが、他言無用のため韓とは言えません。
騰と韓に行き出会った人々の顔を思い浮かべる信でした。
『キングダム』74巻第803話『三本目の柱』ネタバレあらすじ
全秦人の戸籍作りは、まだ咸陽に把握されていない地まで含めねばなりません。
時には戦いになることもありましたが、それでも着々と、作業は進められていきました。
紀元前231年正月。(キングダム年表)
大将軍騰の天幕に、劉国、録鳴未、干央がそろい、そこへ信、羌瘣、河了貂が入って行きます。
騰は、三本目の柱は『韓を滅ぼすこと。しかも韓の”領土”、”人”、”金”を奪い、その力を利用して趙を滅ぼすこと』と話します。
しかも二年で成功しなければ、中華統一は、なしえないというのです。
戦略を考える騰ですが、羌瘣には案があるようです。
『キングダム』74巻第804話『異様な新兵群』ネタバレあらすじ
咸陽。文官たちの努力でようやく戸籍作りが完了しました!
これをもとに徴兵令で新戦力を出し軍編成を行うのが2本目の柱、と嬴政と昌平君は話し合っています。
第3の柱、韓の滅亡をやりきることが、中華統一への最後のチャンスです。
さて各村や町から一定の割合で徴兵された者たちは、なんと30万にも達する数になりました!
これに気づいた趙、楚、魏は「狙いは韓」と考えながらも対応にかかります。
まず、魏の援軍を止めるために洛紫城へ向かったのは王賁です!!
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秦・韓・魏(洛紫)
『キングダム』74巻第805話『電光石火』ネタバレあらすじ
魏の押さえ
黄河を渡って洛紫城へ向かう玉鳳隊。
川岸では魏の軍が火矢を準備して待ち構えていますが、王賁は別働隊を動かして攪乱します。
魏の呉鳳明はさすが切れ者。
洛紫が落ちたと聞いても、秦が本当に韓を攻めるのか見守るほうが利が大きいと判断します。
軍を率いるのが王翦の息子・王賁と聞き、呉鳳明は『時代の移ろい』を実感するのでした。

呉鳳明の父は呉慶。麃公との一騎討ちで亡くなった武将だよ
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偉大な親を持つ二世同士。ついに自分たちの時代が来たと思ったんだろうね。
趙の押さえ
鄴(ぎょう)と橑陽(りょうよう)の間の黄都には楽華隊5万が防衛線を張っています。
馬南慈・舜水樹・カイネらが討議する中へ、李牧から届いた伝言は『静観せよ』。
こちらも、いざ秦が韓を攻めたら出陣する、その時は魏も連動し、秦軍は大惨事になる、と読んでいます。
韓
王都新鄭。
韓の宰相・張と洛亜完将軍は、秦の動きを正しく「韓を滅し力を手に入れ、中華統一の道に戻る目的」と見ています。
そこへ急報。秦軍6万が南陽へ向かい、将軍は李信であると。
『キングダム』74巻第806話『三つの選択』ネタバレあらすじ
飛信隊
行軍中の飛信隊は、6万に膨れ上がっています。気分がいいのは隊長の信だけ!
あとは急激に大きくなった軍勢に違和感を覚えています。
本来飛信隊は、騰軍10万と共闘するはずだったのに、『作戦』のため別行動をしています。
その作戦とは、羌瘣が提案した『戦わない』こと。
韓王都 新鄭
新鄭では、飛信隊6万がゆっくりと南陽へ向かっていること、その後ろから騰軍10万が現れたことが報告されました。
大王・王安王は「力劣る国は失う勇気と失ってはならぬところに力を結集する知恵が必要なのだ」と͡公主・寧に教えます。
張宰相は、三つの選択肢を示します。
- 洛亜完将軍に新鄭軍全てを率いて戦ってもらう
- 南陽の戦いを静観する
- 南陽の軍を新鄭まで引き下げる
公主・寧は南陽の民を案じ、また、軍を分けて対応させる案を出すもの、それに反対するものが出て、時間がない中意見がまとまりません。
そこへさらに、騰軍の後ろに秦軍10万が現れたと急報が入ります。
『キングダム』74巻第807話『南陽城』ネタバレあらすじ
新鄭
秦軍は合わせて26万。どうやって軍を集めても勝つことはできません。
洛亜完将軍はここで南陽を切り捨てることを決定します。
南陽軍を、新鄭に引き上げるのです。

そうか…飛信隊がゆっくり進軍していたのは、後ろから、さらにその後ろからも
軍が来ることを見せて、戦いを放棄させるのが目的だったのか!
南陽
南陽城主・龍案は有能な人間でした。
指示通り南陽軍を新鄭に送ること、南陽は無血開城すること、爵位の高い家から逃がせるだけ外に逃がすこと、食料も新鄭に送ること、と穏やかながら次々と指示を出していきます。
秦軍
南陽城にたどりついた秦軍は、無血開城を知り、信は唖然とします。
羌瘣と騰が考えた通りのことが起こったのです!
騰は、さらに十万の軍を起こして後を追わせるように頼みますが、戸籍を作ったとはいえそんな大軍は作れません。
戸籍を使って老人たちを十万集め、軍に見えるよう兜や甲冑を着けさせ、旗を持たせたのです。
無血開城後は賃金を与えて解散。騰の策の勝利です!!
『キングダム』74巻第808話『旗』ネタバレあらすじ
ゆっくりゆっくりと南陽城に向かっていた飛信隊に騰の軍が追いつきました。
南陽城主・龍安が騰に丁寧にあいさつし、騰もまた礼儀正しい挨拶を返します。
さらに騰は、軍の半分以上は城外で野営、入城するのは初従軍を避け、粛々と振舞えるよう指示します。
突然城壁に翻る韓の旗。
騰は怒りも見せず、「韓の旗と秦の旗を並べて立てよ」というのです。
騰は飛信隊に「機が熟すまで南陽に留まる」と伝えてきます。
このまま王都・新鄭に攻め入ると考えていた信は、何をしていればいいのかと思案してしまいます。
隆国は「練兵だ」と。
秦軍16万の大半が、急遽徴兵された者。練兵は当然必要なことです。
また、騰は前城主・龍安に気を使い、心づくしをします。
それは名君として名高い龍安の力と信頼を借り、民を安心させるためなのです。
そこへ咸陽の命を受けて赴任してきたのが剛京(ごうけい)です。
剛京は入城するなり、韓の旗を降ろし、前城主・龍安の首を取れと命じるのですが、
これに反発するのが騰です。
『キングダム』74巻第809話『六将の責任』ネタバレあらすじ
剛京が龍安の斬首を命じますが、これを止めたのが騰。
「無血開城した城の城主を不当に●すな」と話します。
剛京は、反乱の芽を摘むことが大事だと反論します。
騰は南陽が特別なのだと説明します。王都・新鄭攻略をまえに、韓の民は南陽に注目しているから、南陽を秦と韓の人と文化が友好のもとに入り混じった理想郷に作り替えたいと。

すごいな騰!戦の先の先まで読んでいるよ!
騰は、六大将軍には『戦争の自由』が与えられてきたが、今の六将には『戦争の責任』が付随すると説きます。
武力を持って中華全土を踏みしだくならば、全中華の民の生き方に責任をもつべきであると。
言い争う騰と剛京の間に割って入ったのは隆国。
長官と六将の立場がどちらが上か、咸陽に問い合わせる間、この問題は隆国が預かる、と仕切ります。
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隆国いいぞ!
どんな権限を持ってお前が預かるのかが謎だけどな・・・
城壁の上にはふたたび秦と韓の旗が並び立ち、人々は不安の面持ちで旗を見上げます。
『キングダム』74巻第810話『南陽の民』ネタバレあらすじ
咸陽からの知らせで、剛京は騰将軍の下の立場ということが明らかになりました。
騰は剛京に「南陽が秦・韓双方の理想郷となるように龍安たちと協力し合うように邁進せよ」と言い頭を下げますが、剛京は納得していない顔つきです。
一方飛信隊は練兵を始めますが、新兵は能力のばらつきが大きく、大変そう。
しかし、やたら背の高い部族や騎馬の速い連中など個性的な面々も見られます。
そんな中信は考え込んでいます。
騰から「飛信隊なりの南陽の民とのかかわり方を考えろ」と言われたためです。
南陽城からは城の中の大きな屋敷の一角を飛信隊に提供する、と言ってきました。
信は断ろうとしますが、我呂が「俺たちは住民から見たら怖いんだ」と説明し、住むところを提供してもらう代わりに、住民たちを夕食会に招待することにします。
河了貂の旨い手料理が振舞われる中、事件は起こりました。
この区画の責任者、温形(おんけい)が、信に短剣で襲い掛かったのです。
『キングダム』74巻第811話『刃の意味』ネタバレあらすじ
信は温形の短剣を持った手を取り、目を見つめながら聞きます。
「何で俺の命を狙った」
温形は20年前に秦兵に娘と孫娘を●されていた恨みを忘れられず、復讐のために信を狙ったのです。
信は温形の痛みに共感し、とがめることなく、秦人だ、韓人だというのではなく、混ざり合って生きていける世界を目指している、と話します。
温形には「この刃を無理やり取り上げることはしねェ。あんたが痛みを抱えたまま前に進めるようになるまで何度でも刺しに来ていい」と言います。
あんたは二十年前のその場所から動けず、ずっとそこにいるんだろうが
あんたの娘と孫はもうとっくにそこにはいないんだ
もうとっくに 二人は今のあんたの側にいる
信『キングダム』74巻 811話
温形はその場に泣き崩れます。
翌日、信は自分の考えは甘かったかと考え込んでいます。
そこに現れた羌瘣は「あれでよかった」と信を支えます。
外に出ると練兵中。
ガラの悪い新兵たちが「隊長の腕前をみせろ」と騒いでいるようです。
もちろん信は矛の一振りで全員をぶっ飛ばします!
『キングダム』74巻第812話『法の下』ネタバレあらすじ
河了貂が新しい軍編成を発表します。
尾平が300将、田永、竜川が1000人将、沛浪、田有、我呂が2000人将、崇原3000人将などなど。

飛信隊『キングダム』74巻p.207
信の軍4万、羌瘣の軍2万と合わせ6万人の飛信隊です。
南陽。
新長官の剛京は、厳しい秦の法律で住民を裁いていき、龍安とは話し合う姿勢も見せません。
そんな時、秦兵が南陽の婦女子を暴行し、激昂した兄に刺されるという事件が起こります。
剛京は「斬首」と決定しますが、斬首されたのは秦兵の方。
「法の下に韓人か秦人か、一般人か武人かなど一切関係ない。等しく平等なのだ」と宣言します。
南陽城の外では激しい練兵、中では大小の問題が起きては解決され、日々が過ぎていきます。
年が明け、紀元前230年。ついに新鄭攻めが始まります。

