『キングダム』73巻が2024年9月19日に刊行されました。
あらすじと感想をご紹介していきます。
- 『キングダム』73巻は何話から何話まで?
- 『キングダム』73巻第791話『他人の戦争』ネタバレあらすじ
- 『キングダム』73巻第792話『脱出の責任』ネタバレあらすじ
- 『キングダム』73巻第793話『本物の殿(しんがり)』ネタバレあらすじ
- 『キングダム』73巻第794話『根を残す』ネタバレあらすじ
- 『キングダム』73巻第795話『勝つために』ネタバレあらすじ
- 『キングダム』73巻第796話『一縷の望み』ネタバレあらすじ
- 『キングダム』73巻第797話『砕け散る』ネタバレあらすじ
- 『キングダム』73巻第798話『愛する女』ネタバレあらすじ
- 『キングダム』73巻第799話『戦争の輪』ネタバレあらすじ
- 『キングダム』73巻第800話『三つの柱』ネタバレあらすじ
- 『キングダム』73巻第801話『復活の一歩』ネタバレあらすじ
- 『キングダム』73巻ネタバレあらすじと感想|司馬尚の勝利、秦軍の敗退 まとめ
『キングダム』73巻は何話から何話まで?
『キングダム』73巻は第791話『他人の戦争』から、第801話『復活の一歩』までです。
番吾攻めから秦の敗戦、その後の秦の動きが語られていきます。
『キングダム』73巻第791話『他人の戦争』ネタバレあらすじ
秦中央軍 王翦×司馬尚
王翦の目前に迫る青歌兵たち、そして司馬尚。
乱戦の中、カン・サロが司馬尚に伝えます。
城主、ジ・アガが●にました
カン・サロ『キングダム』73巻第791話

『城主』っていう呼びかけが独特だろ?
青歌の人間は『趙人』ではなく『青歌の人』なんだなあって思うよな
青歌の城主・司馬尚が、そして青歌の兵がなぜここにいるか、その理由が回想で描かれます。
紀元前236年、秦軍が鄴(ぎょう)を落とし、李牧は追われる身に。
李牧が身を寄せたのが青歌城でした。
青歌はもともと難民・流民の寄り集まった貧しい町でしたが、いまでは城主・司馬尚のもとで自治国家のような立派な都市になりました。
李牧は「秦が攻めて来て、ここ青歌まで来るかもしれない。青歌を、国を守るために戦力になって欲しい」と民の前で訴えます。
「我々がどうして他人の戦争に加わらなくちゃいけないんだ!」と反発する民。
李牧は「青歌の誇りをもって軍を起こし、趙を秦に勝たせることが私の使命だ」と演説を振るい、
その結果この戦場で多くの青歌の血が流れているのです。

『キングダム』73巻第792話『脱出の責任』ネタバレあらすじ
秦中央軍 王翦×司馬尚
司馬尚とカン・サロは、趙の戦に参戦したことで多くの青歌兵やジ・アガを失ってしまったことを思い、彼らの●を無駄にしないために出来る事は
「王翦の首を取って皆で青歌に帰ることだ」と気持ちを一つにしていきます。
さて秦軍。司馬尚とカン・サロのあまりの強さに倉央は負けを覚悟しました。
カン・サロがここに来たということは糸凌はもう・・・
倉央はこの場で命尽きるまで司馬尚を食い止めるつもりで、亜光に王翦を守って脱出するよう告げます。
すると、逆に亜光は自分は負傷しているので、倉央が王翦を連れて脱出するべきだと言います。


楽彰に斬られてたからな!
亜光は王翦の偉大さをたたえつつ、迫ってきた司馬尚に斬られます。
『キングダム』73巻第793話『本物の殿(しんがり)』ネタバレあらすじ
秦右翼 飛信隊+玉鳳隊×趙左翼 宜安軍
ようやく飛信隊に信が戻ってきました。
それまで飛信隊と共に戦ってくれていた玉鳳隊の王賁は、「王翦後退」の報を聞いて、父王翦を助けに馬を飛ばします。
そこへ「亜光討ち死に」の報。
玉鳳隊を束ねる関常は周り中を青歌兵に囲まれていることに気づきます。
秦中央軍 王翦を脱出させる倉央 +田里弥
倉央は、亜光軍の兵が命を投げ出して王翦を逃がそうとしているのを見ながらも、難しいと感じています。
そこへ!
どこからともなくなだれ込んできたのが田里弥です!!
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「倉央を行かせろ!」って守りを固めてくれたんだったね
現れた田里弥は傷だらけですが、自軍を捨て駒に王翦を逃がす覚悟です。
王翦はともに脱出しろと言いますが、すでに田里弥は深手を負っています。
倉央を「後退が下手すぎだぞ」と愛情とともに叱り飛ばし、
本物の”殿”と言うものを見せてやる!
田里弥『キングダム』73巻 793話


田里弥『キングダム』73巻p.59
田里弥の脳裏には王翦との出会い、王翦のもとで取り立てられて活躍したことが浮かびます。
ついにカン・サロが田里弥の前で矛を振り上げますが、そのまま矛を降ろします。
田里弥は馬上で力尽きていたのです・・・


ショック・・・田里弥大好きだったのに!
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これ、好きだったなー


田里弥『キングダム』65巻p.70


最後まで戦い抜いて王翦を逃がす時間を稼いだんだ。
馬上で最期を迎えるなんてあの王騎将軍と一緒だぜ?すげーよ
『キングダム』73巻第794話『根を残す』ネタバレあらすじ
趙軍 李牧本陣
李牧のもとへ、「王翦敗走」の報が届き、趙軍は勝利を確信しますが、李牧は王翦の首にこだわっています。
今後の趙の安全を守るために、前回の桓騎同様、確実に王翦の息の根を止めておきたいのです。
秦軍 王翦を脱出させる倉央 +亜花錦
どこまで逃げても迫ってくる青歌の兵。
倉央は「ついに」と覚悟を決めますが・・・
そこへ現れたのが亜花錦です!!


亜花錦『キングダム』73巻p.72
王賁の指示で王翦を救いに来たのです。
亜花錦は「あんたが●ななければ根は残る。根が残れば復活できる」と王翦を励まします。


王翦『キングダム』73巻p.77
とはいえさすが将軍。堂々たる負け惜しみです。
亜花錦の助けで無事逃走することができた倉央と王翦。
倉央の脳裏には愛する糸凌が。そして糸凌もまた倉央を案じていました。
『キングダム』73巻第795話『勝つために』ネタバレあらすじ
秦右翼 玉鳳隊
関常率いる玉鳳隊は乱戦場から抜け出し、王翦を救うため中央へ向かう王賁と出会います。
そこで王翦が敗走したことを知った王賁は、関常に玉鳳隊の脱出と、飛信隊の脱出の援護を頼みます。王賁自身は父のもとへと向かいます。
信は李牧の策に踊らされまったく活躍できなかったことに腹を立てています。
河了貂は次こそ勝つために今は逃げ切るんだ、と信を説得します。
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信、いいとこなかったからなー
さすが河了貂、いい事言うね!
秦左翼 楊端和 × 趙右翼 舜水樹
楊端和は敗戦を知り、山の民の安全な脱出を図ります。
その中で、メラ族のキタリがいないことに気づき、番吾の城を攻めに行ったと思われるキタリの身の上を案じます。
『キングダム』73巻第796話『一縷の望み』ネタバレあらすじ
番吾(はんご)城 メラ族
番吾城を攻めに行ったキタリは、城を落とせなくても捕虜を助けられると仲間を激励します。
番吾城の兵士たちは、梯子もなしに城壁をよじ登ってくるメラ族に恐れをなしています。
番吾(はんご)城 壁(へき)
壁は部下とともに生き延びて、捕らえられていました。
あばらの浮いたやせ細った体に腰布だけの半裸です。
強制労働と少ない食事。仲間とともに生きているのがやっとの状態ですが、
侵入者があったためざわつく城から、逃げ出す決意をします!
鍵をこじ開け、看守を襲い、逃亡しますがやはり追手に囲まれてしまいます。
しかしそこにキタリが!
撤退命令に逆らい、ぎりぎりまで探すべきだと主張して、ついに壁を見つけてくれたのです!!
『キングダム』73巻第797話『砕け散る』ネタバレあらすじ
キタリの一群は、壁と数十名の仲間たちを馬に乗せ、番吾城から脱出します。


今回の戦で唯一明るいニュースだな!
秦へと脱出する途中王翦の敗退、楊端和軍の撤退が伝えられます。
咸陽
第二次趙北部攻略戦が大敗に終わったことが、大王・嬴政(えいせい)に伝えられました。
誰もが、中華統一の夢は砕け散ったかと感じた瞬間です。
王翦
王賁は倉央と共に王翦の休む天幕の近くで語り合っています。
倉央は、今回の敗戦の原因を『単純な戦いに李牧がはめ込んだ』と説明します。
一方王翦は、朱海平原のような『複雑な戦』で力を発揮します。
李牧は、複雑な動きを起こせる飛信隊と玉鳳隊を封じ込め一気に勝負に出たのです。
王賁は、亜光、麻鉱、田里弥がいなくなった今、倉央だけは父王翦の側にいて欲しいと言いますが、倉央はこれを断ります。
『キングダム』73巻第798話『愛する女』ネタバレあらすじ
趙・カン・サロ本陣
カン・サロの本陣に、なんと秦軍の将・倉央が現れました。
戦場では今、趙軍による秦軍の生き残りの殲滅が行われているというのに、自ら赴いてきたのです!
他の者が処罰を叫び、「亡命目的だろう」と罵る中、倉央は問い返します。
「お前には愛する女はいるか?」
倉央は、自分は八つ裂きにされてもかまわないから、
糸凌の亡骸でも、甲冑の欠片でも、髪の毛一本でもいい、抱きしめさせてくれ・・・と懇願するのでした。


倉央の熱い思いにじーーーんとするぜ!
カン・サロにとっては、親友ジ・アガを●した女。
ジ・アガならどうするか、と考えた末、カン・サロは糸凌を助け出し、治療を受けさせていたのです!!
ジ・アガに粉砕された腕は切断されていましたが、助けられていました。
「礼はジ・アガに言え」


敵ながら、人間的なふるまいに感動するよ・・・
『キングダム』73巻第799話『戦争の輪』ネタバレあらすじ
趙・カン・サロ本陣
再会できた倉央と糸凌。
周囲は「男の首を刎ねろ」と騒ぎますが、倉央は自らカン・サロに「自分の首と引き換えに糸凌は秦へ帰らせてくれ」と頼みます。


男だな!倉央。
糸凌は倉央様が死ぬのなら自分も共に、と言い張ります。


糸凌のような気も強いし武力に長ける女が言うからいいんだよなー
カン・サロは倉央・糸凌の二人を共に解放し、二人は一頭の馬に相乗りして帰路につきます。
邯鄲
李牧が秦に大勝したニュースに、邯鄲は沸いています。
李牧の人気が絶頂になり、これを面白く思わない者たちが宮廷に集まっています。
郭開は、今のうちに李牧を貶める手を打たねば、と歯噛みしています。
趙王・遷(幽繆王・ゆうぼくおう)は宮殿の屋上から李牧を称える群衆を眺めています。
李牧と司馬尚
青歌の力に感謝を述べる李牧。
司馬尚は、侵攻を受ければ、また戦いで血が流れる、国が分かれている限り終わりはない、としみじみ言います。
李牧は悪いのは秦王であり、今回徹底的に叩いたことで、中華統一の夢はつぶれた事だろう、秦王氏だいであると、語ります。
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人間には平穏と戦争の繰り返ししかない、と言い切る李牧だけど、
戦国時代の中華の人間ならば、そう考えるのが普通だったのかも。
『キングダム』73巻第800話『三つの柱』ネタバレあらすじ
咸陽
紀元前233年の宜安攻め。
紀元前232年の番吾攻め。
2年間で2回の大敗を喫し、20万の兵と大金を失った秦。
さらに、秦魏同盟の期限切れ、楚の動きも不穏です。
大王、昌文君、李斯たちも、もはや中華統一は諦め、国を守るだけでも精一杯かと考え始めた時。
昌平君が入室し、大王に人払いを頼みます。


昌平君は六日間も屋敷に籠り、考え続けていたんだ
昌平君は「三つの柱を立てることができれば、中華統一への道はまだ望みがある」と言います。
一つ目は『戸籍作り』です。
『キングダム』73巻第801話『復活の一歩』ネタバレあらすじ
昌平君は失った兵30万人を、徹底的な国民実態調査をして徴兵しようと考えたのです。
二つ目は『軍の編成改革』。
桓騎を失い、王翦は大敗。
そうです、王賁、蒙恬、信の三人を、将軍以上の将軍にするときが来たのです。
玉鳳 5万 洛紫の守り 関常・亜花錦を将軍に
楽華 5万 黄都の守り 愛閃・陸仙を将軍に
飛信隊 6万 羌瘣を将軍に 楚水・渕を五千将に
そして・・・
飛信隊は騰軍10万とともに韓を攻めるのです!!
玉鳳・楽華は魏と趙からの援軍を食い止める役です。
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昌平君、あれだけの大敗の後でこれを考え付くとは凄すぎるぜ
『キングダム』73巻ネタバレあらすじと感想|司馬尚の勝利、秦軍の敗退 まとめ
趙・司馬尚という恐ろしいほどの強さを誇る将、そして策士・李牧の前に完全に敗北した秦でした。
麻鉱、亜光、田里弥といった濃いキャラたちが惜しくも散って行った戦でもあります。
敗戦後の倉央・糸凌のエピソードは趙のカン・サロも含めいい話でしたねー。
そして秦の至宝・昌平君。
転んでもただでは起きないとはこのことか。
戸籍作りで徴兵できる人間をあぶり出す!王賁・蒙恬・信を『将軍以上の将軍』に取り立てて、なんと韓を攻める!
次巻のネタバレですが、三本目の柱は韓を攻め、その人的・経済的な力を手に入れ、趙を攻めること!
昌平君の奇策の行方はいかに?

