『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』は、貧しい境遇から貴族の娘として生きていくことになった少女とその妹の物語です。
しかし、アニメの1~13話とはかなり違った印象を受けます。
いったいどこが違うのでしょうか?
本編との違いと、あらすじをあわせてお届けします。
- 映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』はつまらない?
- 映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』は画面サイズが違う
- 映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』あらすじ/ちぎれかけた手紙
- 映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』あらすじ/寄宿学校
- 映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』あらすじ/心を開いていくイザベラ
- 映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』あらすじ/舞踏会
- 映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』あらすじ/イザベラの過去
- 映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』あらすじ/貴族の暮らしに馴染んでいくイザベラ
- 映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』あらすじ/「寂しくなったら名前を呼んで」
- 映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』あらすじ/孤児院を抜け出して
- 映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』あらすじ/見習いのお手伝い
- 映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』あらすじ/二人の絆
- 映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』あらすじ/まとめ
映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』はつまらない?
アニメ1~13話は、あざといほどに泣かせに来ているストーリーです。
まるで浅田次郎の小説のように。
その流れに乗って気持ちよく感動の涙を流す私たちですが、外伝には「泣かせてやんよ!」という圧を感じません。
そしてその代わりに、ふんだんに盛り込まれているのが、オタクな我々へのサービスです。
唐突なほどの入浴シーンでヴァイオレットちゃんのアダマン鋼の腕が初めて拝めます。
女の子同士の仲良しシーンでヴァイオレットちゃんのツインテールが見られます。
親友同士一緒のベッドで眠るシーンもエモいです。
ヴァイオレットちゃんの男装・白いタキシードは腐女子を直撃!
さらに、これって必要?なシャワーシーンも含まれます。
妹キャラのテイラーちゃんも、ちいさな女の子ファンにはたまらん可愛さです。
脇役キャラ扱いが多かった美少年・ベネディクトもしっかりクローズアップです!
さらに舞台は名門貴族の子女専用の寄宿学校……
どうでしょうか?
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』シリーズのもともとの魅力に加えて、『外伝』ならではのオプションがたくさん盛り込まれています!
こんな視点から、もう一度楽しんでいただければ幸いです。
映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』は画面サイズが違う
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』のOVA2本分として始まったこの企画は、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』という1本の映画作品になりました。
映画作品となったことで、画面サイズに広がりが出て、京都アニメーションならではの美しい自然の描写がより一層楽しめるようになっています。
この後は『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』のあらすじをご紹介します。
映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』あらすじ/ちぎれかけた手紙
大海原を行く客船の甲板にはちぎれかけた手紙を開く幼い子どもが一人。
この子どもは誰でしょう?
映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』あらすじ/寄宿学校
ヴァイオレットは大貴族ヨーク家からの依頼を受けて、イザベラ・ヨークの家庭教師となるためやって来ました。
ここは深窓の令嬢とその侍女と女性教師だけの寄宿学校。
3か月後の「デビュタント」を成功させるために、淑女としての教養、会話、行儀作法、舞踏を仕込むのです。
ドロッセル王家からの紹介の案件です。
ドロッセル!シャルロッテちゃんは幸せに暮らしているかな?
イザベラは髪もボサボサ、愛嬌もなく、周りのお嬢さんたちから浮きまくっています。
レディーとしてのマナーも訓練も、著しく遅れている様子です。
映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』あらすじ/心を開いていくイザベラ
不器用なイザベラ・ヨークをかばうヴァイオレットは、周りから「騎士姫様」と呼ばれます。
イザベラはヴァイオレットを「完璧」といい、劣等感を覚えますが、戦争で失ったヴァイオレットの腕のこと、ヴァイオレットが孤児の生まれであることなど知るにつれて、徐々に心を開いていきます。
イザベラが気管支の発作を起こした夜は、ヴァイオレットが寝ずの看病をしてくれます。
耐久訓練を受けておりますので、少々睡眠をとらなくても(あくび)問題ありません。
ダンスの授業ではヴァイオレットが男性役でイザベラの相手をつとめ、周りの女生徒を羨ましがらせます!
またイザベラは「友だち同士は一緒にお風呂に入るものだ」とヴァイオレットをだまし(笑)ヴァイオレットちゃんの入浴シーンを観客に見せてくれますぅ!!
ヴァイオレットの髪をツインテールに結ぶ場面もサービスショットですね!
有事の際、髪が視界を遮りそうです
と、ヴァイオレットちゃんは気に入らないようですが。
イザベラは、ヴァイオレットを一緒のベッドに誘い、「妹とこうやって寝てたんだ」と話します。
赤毛の少女テイラー。
シロップをたっぶりかけたパンケーキを喜んで食べていた女の子がイザベラの妹なのでしょうか。
イザベラにドールの仕事のことを聞かれ、ヴァイオレットはこう答えるのでした。
手紙だと、届けられるのです。
普段言えない心の内も。
映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』あらすじ/舞踏会
ついに舞踏会の日。
イザベラの元には実家から豪華なドレスと深紅のルビーのブローチが、ヴァイオレットの元にはC.H郵便社から白いタキシードが届きます。
この舞踏会のシーン、京アニならではの描き込みがすごいんだ!ダンスシーン、シャンデリア、天井画、もう目が離せないよ!
イザベラが幸せそうな表情で優雅に踊っていたな!
映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』あらすじ/イザベラの過去
舞踏会が終わり、帰ろうとするヴァイオレットに、イザベラは妹への手紙を依頼します。
そして「エイミー」という名で生きていた過去を話し始めます。
貧民街で、盗品を売ったり、増加を売ったりして貧しい暮らしを立てていたエイミー・バートレットは、捨て子のテイラーを引き取り、妹として暮らし始めます。
テイラーを風呂に入れてやり、ぬいぐるみを作ってあげるエイミーを、テイラーは「ねえねえ」と呼んで、慕っていたのです。
そんなある日、エイミーの本当の父、ヨーク氏がエイミーを引き取りに来ます。
「テイラーのためにはその方が良い」と考え、エイミーはイザベル・ヨークとして第二の人生を歩きだすことを決めたのです。
ボクはあの時、自分の人生を 父と名乗る男に売り渡したんだ。
エイミー・バートレット
その夜エイミーは、テイラーへの手紙を、ヴァイオレットに書いてもらったのでした。
映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』あらすじ/貴族の暮らしに馴染んでいくイザベラ
ヴァイオレットは帰って行きますが、イザベラには友だちができます。
ミス・ランカスターが「家柄には関係なく、あなたとお話がしてみたいのです」と言ってくれたのです。
舞踏会でヴァイオレット躍るイザベラが素敵だったからでしょう。
これからは貴族の暮らしに馴染んでいくことができそうです。
映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』あらすじ/「寂しくなったら名前を呼んで」
テイラーのいる孤児院に郵便配達人、ベネディクトが着きました。
テイラーへの2通の手紙を読んでやります。
1通はヴァイオレットから「何か困ったことや頼りたいことがあれば自分を訪ねろ」と書いてあります。
もう1通は、名前のない手紙。
「エイミー」
ただそう唱えて
名前のない手紙
映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』あらすじ/孤児院を抜け出して
3年後、テイラーは船に乗ってライデンの港に着きました。
探し回ったあげく、ベネディクトを見つけ、C.H郵便社にたどり着いたのです。
ヴァイオレットを訪ねてきて「ここで働きたい!」と頼みます。
テイラーは郵便配達人になりたいと言い、ベネディクトの見習いとして手伝いを始めます。
ベネディクトと1日の仕事を終えたテイラーは、地図も見ないで配達をするベネディクトを「師匠」と呼ぶようになります。
テイラーは「なんで郵便配達人なんかになりたいと思ったんだ」とベネディクトに訊かれてこう言います。
テイラー・バートレット
映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』あらすじ/見習いのお手伝い
翌日、ヴァイオレットは見習いのテイラーのお手伝いとして、郵便配達をします。
偶然にドール仲間のルクリアと出会ったり、車に水たまりの水をはねかけられたり、いろいろな出来事がありますが、テイラーは郵便配達の仕事への情熱を語ります。
エイミーの手紙の話になると、テイラーはもうそのころのことはよく覚えていないようです。
ヴァイオレットはテイラーに、エイミーへの手紙を書くことを提案します。
映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』あらすじ/二人の絆
翌朝、社長室へ呼び出されたベネディクトは、テイラーが書いたエイミーへの手紙を託されます。
ベネディクトは、新しいバイクを条件に「届かなくていい手紙なんかねえからな」と調査を引き受けてくれます。
イザベラ・ヨークの嫁ぎ先候補をしらみつぶしに探して、ようやく居所がわかりました。
ベネディクトの新しいバイクの黄色いサイドカーに乗って、テイラーは手紙と共にイザベラの嫁ぎ先へ向かいます。
湖のほとりのネヴィル伯爵の館。
テイラーからの手紙を受け取り、「ボクの妹…」と呟くエイミーを物陰から見ていたテイラー。
その一言でエイミーとの日々を思い出したのです。
エイミーの笑顔を思い出したのです。
テイラーからの手紙を読みながら泣いているエイミーを見て、ベネディクトは「一緒じゃねえかよ」と呟きます。
エイミーからの手紙を読んでやった時、テイラーが泣きじゃくっていたことを思い出したのです。
エイミーは「手紙を書くよ。ヴァイオレットにもテイラーにも。届けてくれる?」とベネディクトに言います。
ベネディクトは「ああ。そのうち、おれ以外の奴が来るかもしれないけど」
そう言ってテイラーを連れて帰ります。
「会わなくてよかったのかよ」
「ちゃんと一人前の郵便配達人になったら自分で運ぶんだ」
幼いのに、エイミーの前に飛び出して行かないテイラーは、エイミーの今の生活を乱したくない、とわかっていたんだろうな。
けなげだ……
立派なポストマンになって、堂々と配達に行けると良いな!
テイラーはその後エヴァーガーデン家の養子になり、ティファニーと暮らしています。
大きくなったら、郵便配達人になるそうです。
「君の名を呼ぶ、それだけで二人の絆は永遠なんだ」
映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』あらすじ/まとめ
「外伝」の前半は、イザベラ・ヨークの物語。
「デビュタントを成功させる」という任務を引き受けたヴァイオレットとの間には友情が生まれます。
ヴァイオレットにとっては、初めての友だちです。
後半はテイラー・バートレットの物語。
捨て子だったテイラーを育ててくれた優しい「ねえねえ」と別れて孤児院へ。
ある日郵便配達人が、ねえねえからの手紙を届けてくれました。
郵便配達人が届けてくれたのは「幸せ」でした。
エイミーの顔も思い出せなくなっても手紙はそこにあります。
郵便配達人になりたくてライデンへやって来たテイラーは、ヴァイオレットの力を借りて新しい人生を歩んでゆくのですね。
ヴァイオレットも、ヴァイオレットの周りの人たちも、皆温かくて親切な人たちです。
心温まる『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』でした!
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