アニメ『葬送のフリーレン』第5話『死者の幻影』では、フリーレンの記憶の中のヒンメルが登場します。
この時のヒンメルのセリフは「フリーレン。撃て。」。
なぜ、このセリフだったのか?
フリーレンの記憶のもとを辿っていきます。
『葬送のフリーレン』ヒンメルの「フリーレン。撃て。」は原作2巻
ヒンメルの幻がフリーレンに「フリーレン。撃て。」と語る場面は、原作『葬送のフリーレン』2巻第9話『死者の幻影』で描かれています。
死者の幻影を見せる魔物がフリーレンの記憶を読み取ってヒンメルの幻影を見せるんだけど余りにも解像度が高すぎて幻影ヒンメルが「撃て」って言っちゃうの好きすぎる。 pic.twitter.com/J6pYrAZ72H
— RaffOcean (@RaffOcean) October 4, 2023
この時のヒンメルがイケメンなんだよね~!
実力を兼ね備えたナルシストか…
『葬送のフリーレン』ヒンメルの「フリーレン。撃て。」はどんな状況で言われた言葉?
勇者ヒンメルの死から28年後。中欧諸国ヴィレ地方。
フリーレンはフェルンと魔法を収集する旅を続けていました。
とある村では「幽霊が現れて人を連れ去る」という事件が続いていました。
フリーレンはこれを、幻を利用して獲物を誘い、人を捕食する『アインザーム(幻影鬼)』の仕業と推理します。
峠道に差し掛かると、フェルンの前に生前のハイターの姿の幻影が現れます。
幻影は「あなたがいい子でいたから少しだけ化けて出ることにしました。」と言うのです!
これはフェルンとハイターしか知らないはずの会話。
フェルンはこれが自分の記憶であるとわかりながら、撃つことができなくなっています。
これがアインザームの能力か。
幻と知りながらも、もう少しだけ、聞いていたくなる言葉を投げつけてくるんだな…
「ハイター様なら、再会したらこう言うだろう」と心が揺らぐ言葉を。
そしてフリーレンの前には在りし日のヒンメルの幻影が現れます。
前回アインザームに遭遇した時には師匠の大魔法使いフランメの幻影が現れたので、フリーレンはわずかに不意を突かれます。
この時ヒンメルの幻影がいう言葉が「フリーレン。撃て。」なのです。
なぜ、この言葉なのでしょう。
そこにはフリーレンが「ヒンメルならこう言う」と考える理由があるはずです。
『葬送のフリーレン』ヒンメルの幻影はなぜ「フリーレン。撃て。」と言ったのか?
その答えは2つあります。
ヒンメルはいつも素早く正しい結論を選んでいたから
「困っている人を助けたい」
「この世に不可能はない」
ヒンメルの意思決定は常に素早く、正しく、そして必ず成し遂げられるものでした。
ですから幻影となってフリーレンの前に現れた時には「撃て」しかなかったのです。
もしヒンメルが「撃つな、僕だ」と口走ったなら、フリーレンは「これはヒンメルではない」と考えたでしょう。
「撃て」と言われても、自分の一番大切な思い出が目の前に現れた時、それを破壊できるか?
撃てはしないだろう、とアインザームはたかをくくったのか?
セリフはアインザームが選ぶのではなく、幻影を見せられた側が自分の記憶から選び出すんじゃないかな?
じゃあ、ヒンメルがこう言った、という記憶がフリーレンにはあるんだね。
原作にはそのシーンはなかったと思うけど…
ヒンメルが「フリーレン。撃て。」と言う小説がある!
アニメ『葬送のフリーレン』の公式サイトに、主題歌『勇者』楽曲用原作小説として掲載されているのが小説『奏送』です。
詳細はぜひ公式サイトで読んでいただきたいです。
この小説の中で、勇者ヒンメルは自ら囮となるため、仮死状態にさせるための魔法をフリーレンにかけさせます。
「フリーレン。撃て」
これは自分の命を懸けた実験だよ!
ビックリするなあ!
フリーレンを信じているから出る言葉だよね
このストーリーは勇者ヒンメルの死後、フリーレンがフェルンと旅に出る前の出来事であることがこの中のフリーレンの言葉からわかります。
なるほど…だから漫画の中には出てこないってことだな!
うまくできてるなー!
『葬送のフリーレン』フリーレンがヒンメルの幻影を撃つことができた理由は・まとめ
フリーレンは前回幻影鬼に出会った時も、命乞いする師匠の幻影を撃つことができました。
偽物とわかっていても、撃つのは難しいのでしょう。
フェルンも、もし一人だったら撃てずにいる間にアインザームに捕食されていたかもしれませんね!
フェルンはフリーレンがヒンメルの幻影を撃つ音を聞いて正気に返り、ハイターの幻影を撃つことができたのです。
さすがフリーレン。
千年の経験が正しい判断を導き出すのでしょうか。
千年も大活躍していても、常に新しい魔法を求めて旅をしているフリーレン。
馬車に揺られていても、焚火に当たっていても、本を読んでいることが多いですね。
魔法の研鑽を欠かさず、人間の心をわかろうとしながら、「ヒンメルならそうする」という物差しを信じて旅するフリーレン。
「じゃあ、行こうか」と言うフリーレンの声に応じて、私たちもまた、フリーレンの世界へと引き込まれていきます。
コメント