細田守監督映画『竜とそばかすの姫』では「その出会いは偶然じゃなかった」というコピーが入ります。
この言葉の意味するところは何でしょう?
「ベル」と「竜」の出会いと、ベルの心の成長について考えてみました。
ネタバレになりますので、映画の鑑賞がまだの方はご注意ください。
『竜とそばかすの姫』ベルと竜の出会い
すずが幼いころ、大好きだったお母さんは増水した川で子どもを救出に行き、自らの命を落としてしまいます。
「お母さんはなぜ、見知らぬ子どもを助け、そのために私を一人ぼっちにしたのか」
この疑問がすずの心を閉ざし、お父さんともほとんど会話をしない、大好きだった歌は歌えない、そんな子どものまますずは成長していきます。
ある日、友人から招待された「U」の世界で、すずは「ベル」という人格になり、ベルの歌声は世界中の注目を集めます。
ベルのコンサートの日、会場に突然現れたのは『竜』でした。
コンサートをめちゃめちゃにした竜は、危険な存在として、多くの非難にさらされます。
millennium parade × Belle
新曲 “U” MV公開しました
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細田守監督最新作
映画『竜とそばかすの姫』
いよいよ始まるぜー
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映画も曲もどうぞよろしくお願いいたします. 俺も観に行くのが楽しみだわ(スケ合わず試写いけなかった組😭) @studio_chizu @mllnnmprd pic.twitter.com/oDq1z9lw1m— 常田大希 – Daiki Tsuneta (@DaikiTsuneta) July 15, 2021
『竜とそばかすの姫』竜を探すベル
ベルはその後、何度も「U」の中で竜を探し回ります。
ベルにとって竜は恐ろしい存在ではないというのでしょうか?
なぜ見知らぬ竜を、探し回るのでしょうか?
それは、「見ず知らずの困っている存在だったから」なのではないでしょうか?
すずは「お母さんの気持ち」を知りたい
すずを置き去りにして、すずのことはどうでもよかったのか?
『竜とそばかすの姫』はすずが悲しみを乗り越える物語
すずは「U」の中ではスーパースター・ベルになりました。
でもスーパースターとしてのベルを失ってでも、すずは竜のリアル、虐待されている少年を救いたいと考えたのです。
すずは自分自身があの瞬間のお母さんと同じ行動を選ぶことで、お母さんの気持ちを理解することができました。
自分は見捨てられたのではない。
選ばれなかったわけではない。
価値がないわけじゃない。
お母さんは救えるかもしれない生命を選んで行動しただけだった。
そのことを知ったすずは強くなります。
そして心を開いて、やっとお父さんと向き合うことができたのです。
『竜とそばかすの姫』「その出会いは偶然じゃなかった」の意味は?
すずと竜との出会いは、すずに「竜を助けよう」とリアルの世界で行動させます。
そして、自分の行動によって、はじめてあの時のお母さんの気持ちを理解することができました。
ようやく心を閉ざしてきた長い日々は終わり、すずは本来の自分を取り戻すことができるでしょう。
毎日一緒にいてくれるお父さん、たくさんの友だち、コーラス仲間の大人たち、なにより幼なじみのしのぶ君と、これから始まる未来が楽しみです。
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