『漁港の肉子ちゃん』クリムトの『ダナエ』を筆者が描いたのはなぜ?

漁港の肉子ちゃん

『漁港の肉子ちゃん』の表紙の絵は筆者西加奈子さん自身によるもの。

クリムトの『ダナエ』がもとになっているということですので、見比べてみましょう。

では、なぜ『ダナエ』を取り上げたのでしょうか?

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『漁港の肉子ちゃん』筆者西加奈子さんは画家でもある

西加奈子さんは小説家であると同時に画家でもあります

ですので、この『漁港の肉子ちゃん』も、小説『i(アイ)』『おまじない』も、ご自身の絵が表紙を飾っています。

ダンボールにクレヨン、が特徴的な西さんの絵画は個展を開かれるほど独自性があります。

「字のないはがき」という絵本では、絵を担当されています。

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『漁港の肉子ちゃん』の表紙はなぜクリムト?

『漁港の肉子ちゃん』の表紙はこちら。

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グスタフ・クリムトの『ダナエ』はこちら。


アルゴスの王女ダナエは父によって塔に幽閉されます。

最高神ゼウス黄金の雨に姿を変えて、ダナエと交わり、息子ペルセウスが生まれます。

この『ダナエ』はティツィアーノ、レンブラント等の巨匠も描いています。

「最初はルノアールの絵画のような、ふっくらした女の人の絵にしたかったけれどぴったりくるものがなくて。その頃〈ダナエ〉を見て、これだ! って思ったんです。女の人のまわりに丸い模様があってまるで卵を産んでいるみたいで。一気に描いて、これを表紙に使ってほしい、と売り込みました(笑)」

西加奈子「きらら」インタビューより

西加奈子さんにとって、ピンとくる作品だったのですね。

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『漁港の肉子ちゃん』と『ダナエ』の関連を考察

作者の西加奈子さんは「ふっくらした女性のイメージ」と語っています。

ふっくらした太もも、天真爛漫な寝姿は肉子ちゃんの奔放なまでの生命力に通じるところがありますね。

また、「卵を産んでいるみたいな」丸い模様、長い髪、紅潮した頬には母性を感じます。

1枚の絵の中に、産みの母と育ての母、2人の女性を描き切っているように思われます。

黄金の雨にも、女性の姿にも、強い生命力を感じますね。

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『漁港の肉子ちゃん』クリムトの『ダナエ』を筆者が描いたのはなぜ?まとめ

画家でもある西加奈子さんは、ご自身の著書の表紙を描かれることも多いです。

『漁港の肉子ちゃん』のイメージのふっくらした女性を描くつもりでいたところ、出会ったのが『ダナエ』だったそうです。

このひとりの女性の中に、産みの母と育ての母、二人の顔が見えるような気がします。

周りの人に助けられ、愛情を受け、迷惑をかけていいんだよと受け止められながら育っていく主人公は、大きな温もりに包まれているのですね。

ぜひ、読み終わった後、もういちど表紙を眺めて読後感を満喫してみてください。

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