北野武監督の『首』あらすじネタバレ・キャストと感想

映画

2023年に公開された北野武監督の映画『首』の舞台は安土桃山時代。

織田信長、豊臣秀吉、徳川家康らが暴れまわる戦国の世です。

この作品のあらすじ(ネタバレあり)とキャストを感想を交えつつご紹介していきます。

スポンサーリンク

映画『首』あらすじ:荒木村重の反乱

狂気の暴君・織田信長(加瀬亮)に謀反を企てた荒木村重

1579年。
荒木村重(遠藤憲一)
の有岡城(兵庫県伊丹市)には、あてにしていた毛利の援軍もなく、信長に攻め落とされてしまいます。しかし肝心の村重は姿をくらましているようです。

明智光秀(西島秀俊・ハゲ)は「私が村重を捕らえます!」と申し出ますが、村重の家中の者はどうするかと信長に問うと、

「みな●しに決まっとるがや!」

と飛び蹴りを食らう羽目に。

加瀬亮の振り切った演技がスゴイよ

信長は、「お前らの中から跡目を選ぶから死ぬ気で働け」と家臣たちには話しています。

豊臣秀吉(ビートたけし・猿)は村重探しを手伝うよう言いつけられ、過去の出来事を思い出します。

村重が、信長に脇差に刺した饅頭を食べさせられ、その血まみれの口に信長がに接吻する…

信長には森蘭丸( 寛一郎)という小姓がいたのは有名だけど、この映画『首』では信長は村重も、光秀も好きなんだな(笑)

スポンサーリンク

映画『首』あらすじ:秀吉・荒木村重を発見し光秀に託す

豊臣秀吉は元・忍びの御伽衆曽呂利新左衛門(木村祐一)に村重を探させます。

曽呂利と二人の手下・丁次半次(アマレス兄弟)は、有岡城で目ざとく村重を発見し、捕らえることに成功します。

京都・六条河原では村重一族の斬首が行われ、盛大に首が飛びます!

これを眺める百姓茂助(中村獅童)為三(津田寛治)

堺・千利休(岸部一徳)の茶会に呼ばれた明智光秀は、宇喜多忠家(堀部圭亮)らに「村重をかくまっているのでは」と疑われます。

きっぱりと否定した光秀ですが、茶会の後、ここで曽呂利が捕らえた村重に対面することに!

光秀と村重は、実は、以前から肉体関係のあった仲。
光秀は村重を自分の城・丹波亀山城(京都府亀岡市)へかくまうことにします。

突然キスしようと迫る遠藤憲一の頬を叩く西島秀俊。この間合いが『お笑い』なんだよなあ。

利休の手下、間宮(大竹まこと)もいい味出してるよ!

スポンサーリンク

映画『首』あらすじ:茂助と為三

侍になりたくて、自分の村に通りかかった羽柴軍の行軍にもぐりこむ茂助と為三ですが、不意の敵襲に遭ってしまいます。

運よく生き残った為三は大将首を手に入れ「これで大将じゃ」と大喜びしますが、茂助は為三を●し、首を手に入れます。

茂助は「大将の首を手に入れれば、侍大将になれる」と思い込むんだな

それを見ていた曽呂利新左衛門と二人の従者は、出世のためにえげつない手を使う茂助を、仲間に引き入れます。

スポンサーリンク

映画『首』あらすじ:秀吉の陣

秀吉は毛利の鳥取城を攻め、黒田官兵衛(浅野忠信)から「兵糧攻めが効いている」と報告を受けています。

秀吉の横に控えるのは弟・羽柴秀長(大森南朋)

宇喜多忠家(堀部圭亮)、蜂須賀小六(仁科貴)は、情報を出すものの、秀長に怒鳴り飛ばされてしまいます。

この場に現れたのが曽呂利新左衛門。千利休からの書状を届けます。

しかし秀吉は書状の文字を読むことができず、それを知った官兵衛は何とも言えない顔つきになります。

スポンサーリンク

映画『首』あらすじ:村重と光秀

村重を亀山城に連れてきた光秀と、重臣の斎藤利三(勝村政信)
最初は縄で拘束して庭先へ引き据え、刀を抜いて見せたため、村重は「俺だよ十兵衛(光秀の通称)!おまえの惚れてる村重だ…」と必死で哀願します。

光秀は「蘭丸!」とわめきながら罪人を斬り捨てたり、

村重にも「信長!」と斬りかかろうとしたり。

これは光秀の信長への倒錯した愛なのか?(笑)それとも憎しみを抱いていることの表現なのか?

結局村重との愛が再燃するんだからわからん。男色の道のおどろおどろしさよ

スポンサーリンク

映画『首』あらすじ:秀吉、探る

黒田官兵衛は鳥取城の周りで米を買い占め、これによって一儲けしようと企みます。

また、官兵衛が信長村重光秀が恋仲であったことを秀吉に告げると、秀吉は

「あの三人突っついてみろ。何か出るぞ」と言います。

黒田官兵衛は村重の説得に失敗して有岡城に幽閉され、足を悪くしてしまったんだよね(史実)・・・

ここで秀吉は「もう人に使われるのは嫌じゃ」って言ってるからね。この後の展開は必然だよね

秀吉、官兵衛、秀長は広場でイカサマ賭博に興じる曽呂利新左衛門茂助を見つけます。
彼らは千利休ではなく秀吉に仕えたいと申し出ます。

秀吉は新左衛門と二人の手下・丁次と半次(アマレス兄弟)、茂助に「甲賀で手紙を受け取る」と言うミッションを与え、成功したら召し抱えてやる(たぶん死んじゃうけど)と言いました。

道中、通りかかった茂助の村が焼かれているのを見つけ、茂助は自分が●した為三の幻を見ます。

その後甲賀の里に近づくと、四人は甲賀の忍びに取り巻かれていました。

リーダーは『般若の左兵衛』(寺島進)。曽呂利が忍びであった頃の兄弟子だったのです。

般若の左兵衛、かっこいいんだ!

般若の左兵衛が曽呂利新左エ門を案内したのは、多羅尾光源坊(ホーキング青山)のもと。
キツネの面をかぶった巫女たちも、その夜の祭りでは大いに盛り上がるのでした。

マイケル・ジャクソンの『スリラー』みたいだぞ!

スポンサーリンク

映画『首』あらすじ:亀山城

亀山城に匿われている荒木村重は、明智光秀の気持ちが「信長を討つ」に傾いていることを感じ取っています。

村重にしても、信長に仕え続けた挙句、一族郎党みな●しの憂き目にあっています。

信長は怖いし、村重を突き出すこともできないし、いっそ家康をハメようか…苦悩する光秀。

二人が裸で横になっているのを、発見した忍びがいます。曽呂利新左衛門般若の左兵衛です!

こういうことね・・・

スポンサーリンク

映画『首』あらすじ:京都・馬揃え

織田信長は京の都で豪華に飾り立てた立派な馬を並べ、『馬揃え』を帝のお目にかけます。

華やかなイベントを仕切った明智光秀は町の女たちからももてはやされますが、そこに『百姓出の猿』豊臣秀吉の姿はありません。

映画『首』あらすじ:信長の手紙を手に入れる秀吉

明智光秀は先日村重との一夜を覗いた間者を追い、彼らが甲賀の忍びであると知ると、光源坊を含む忍びの里の住民をみな●しにするのでした。
村に転がる首、首をつられた数々の死体…

村重とのことがバレたら大変だもんな!

曽呂利は左兵衛の助けで逃げおおせ、秀吉のもとに信長の手紙を届けます。その内容は

  • 自分が死んだら息子の信孝に家督を譲る
  • 丹羽長秀(東根作寿英)の神妙面、滝川一益(中村育二)の鬼面、明智光秀(西島秀俊)のハゲ、狸の徳川家康(小林薫)、猿の羽柴秀吉(ビートたけし)、きゃつらはお前(信孝)のものだ
  • まずずるがしこい家康、光秀を討つ覚悟で

家臣たちにはお前らの中の誰かに譲ると言っておきながら、とんだ二枚舌たぜ!信長!!

これを聞いて悔しがる秀吉。

曽呂利は、明智光秀と荒木村重が睦まじくしながら家康をハメる相談をしていたと報告すると、黒田官兵衛は策を思いついたようです。

映画『首』あらすじ:安土城

織田信長は明智光秀の目の前で小姓の森蘭丸(寛一郎)といちゃついたり、マッサージを命じた弥助(副島淳)に噛みついたり。

信長は、村重の謀反の黒幕は家康だ、と言いながら、家康を討ったら光秀に跡目を譲る、と言い出します。

信長は家臣を集めると秀吉に「1年以内に毛利を滅ぼせ、さもなくば首を貰う」と無茶を言います。
秀吉をいじめるのを止めに入る光秀を、弥助に座敷から庭へ放り出させる信長。
挙句の果てに信長自ら光秀を殴る、蹴る、キスを迫るとやりたい放題。

映画『首』あらすじ:秀吉の陰謀・光秀

秀吉はそんな光秀を城に呼び、信長の手紙を見せます

村重のことは知っているとばらしたり、信長を討ってはどうだと反応を見たり。
やはりもっとも暗躍したのがこの人なんだな!

これを見た光秀が怒り心頭に発したところで、秀吉はこんな一言を呟くのです。

「あなたこそ 跡取りなのに」

秀吉はこうやって人を誑し込んでいったのか…

映画『首』あらすじ:秀吉の陰謀・家康

堺の千利休の元に家康を訪ねる秀吉、黒田官兵衛、羽柴秀長。

「織田信長が家康に、荒木村重を匿った疑いで、刺客を放った」と伝え、家康に加勢するつもりであることを伝えます。

秀吉は家康の前で「一度でいいから、俺に天下を取らせてください。駄目だったら半分でいい」と土下座します。

秀長に促され、家康の草履を懐に入れて見せる秀吉(笑)

これが黒田官兵衛の計略で、信長が家康を討つのを失敗をさせ、信長の怒りを光秀に向けるというものです。

ビートたけしのお笑いの世界が全開だよ(笑)

1580年。
高天神城(武田氏)を攻める家康軍。
秀吉は家康の警護役として曽呂利新左エ門、茂助、丁次・半次を送り込みます。

家康側の本多忠勝(矢島健一)、服部半蔵(桐谷健太)が迎え入れますが、怪しい風体の4人に何の期待も抱いていません。

しかしその夜、家康の寝所に呼ばれた女たちが家康を狙っていることを半蔵に伝え、家康の命を救ったのは曽呂利のお手柄です。信長の企みでしょう。

家康が選んだのは、女たちを連れてきた遣手婆のマツ(柴田理恵)

一瞬で映画がお笑い番組に変わる凄いパワーだ!

 

戦場で激しく戦う家康軍と武田軍。

家康軍は次々と家康の影武者を殺されますが、敵将の陰にはなんと織田信長と明智光秀の姿が。

戦場のどさくさに紛れて、家康を討つつもりなのか?

名将・本多忠勝のおかげで逃げ延びた、のは史実のようですが。本多忠勝のこの兜が凄すぎる!

映画『首』あらすじ:信長の陰謀・家康①

戦場で家康を討ちそこなった信長は、家康の好物が醜女と鯛であると知ると、『論功行賞』として館に手下を呼び集め、家康の鯛に毒を盛ります。

しかし、家康が何事もなかったことで怒り狂った信長は、失敗した光秀を責め立てます。

実は家康は、食べるふりだけして箸を付けなかったのです。
信長に「食ってみろ」と言いつけられた料理人はその場で絶命。

信長はその場に呼んでいた宣教師に「光秀の首を斬れ」と命令します。

光秀は命惜しさに

「わたくしも御館様をお慕い申しておりました」と口走り、喜んだ信長は光秀を抱きしめます。

映画『首』あらすじ:信長の陰謀・家康②

論功行賞の場。
信長は、光秀の領地を召し上げ、秀吉の下での四国攻めを申し付けます。

しかしそれは表向き。

その場で、信長は光秀に「利休に本能寺で茶会を開くと伝えろ」とささやきます。

「家康と堺商人も呼び、光秀は四国に行くと見せかけて家康を討て」と…

おっ本能寺の変は1582年だよね!いよいよか?

戦国武将のだまし合いは命がけだからなあ、怖いねえ!

映画『首』あらすじ:村重の陰謀・信長

明智の城では、村重が光秀をなじっています。
「信長をお慕いしている」と言ったことに嫉妬しているのです。

村重は「都で大軍を動かせるお前が信長を討てばいい」「猿は味方だろ。腹を括れ」と。

村重は震える光秀を熱く抱擁します。

信じちゃいけないよ、誰も。

 

映画『首』あらすじ:秀吉の備中高松城水攻め

1582年、備中高松。

黒田官兵衛、蜂須賀小六、宇喜多忠家、羽柴秀長らと戦場を見守る秀吉
茂助は秀吉の命令で、巨大な母衣を背負って戦場を駆け回りますが、戦場で倒れた味方の首を切って頭上に掲げ、侍大将の首を取ったと呼ばわります。

呆れて見ている曽呂利。

戦場に現れた千利休が光秀からの伝言を伝えます。
「来月の1日ごろ、本能寺で茶会を行うので、そこで
光秀の首尾を心配する秀吉に、間宮が千利休を通して曽呂利新左エ門に見張らせたらと提案します。

この戦を早く終わりにするため、秀長は毛利方の交渉役・安国寺恵瓊(あんこくじえけい:六平直政)を呼びます。

黒田官兵衛は曽呂利新左衛門に、信長の様子を探れと命じます。

曽呂利たちと一緒にいた茂助は、為やんの幻に苦しめられていますが、持っていたでんでん太鼓を「お守りや」と曽呂利に渡してやります。

秀吉は曽呂利に「信長に貼りついていろ」と褒美の前金まで渡します。

黒田官兵衛は高松城を水攻めにします。

映画『首』あらすじ:本能寺へ。信長

信長の元へ馳せ参じた曽呂利新左エ門。

信長は行列を作って本能寺へ向けて出立すると、光秀に家康の在所を襲えと伝言させます。

そのころ本能寺へ到着した家康は、千利休・間宮と合流し、本多忠勝に在所に影武者を用意したことを聞くと、さっそくどこかへそろって逃亡です。
早々に襲ってくる怪しいものは、服部半蔵がきっちり始末していきます。

能舞台での能を見ながら信長は、「この世の人間ぜーんぶ血祭りにあげて、最後に自分の首を落とすとすっきりするだろうな」と呟きます。

【『敦盛』あらすじ】
源平合戦ののち敗走する平敦盛。忘れた横笛を取りに戻ったために退却船に乗り遅れてしまう。
これを見つけた源氏方の熊谷直実、嫌がる敦盛に一騎打ちを迫り、勝って首を取ろうとする。
ところが顔を見ると、敦盛は数え16歳の若武者。
討ち死にしたばかりの直実の嫡男も同い年。
しかし首を取ろうとしない直実に不信の声が上がり始め、やむなく敦盛の首を取る直実であった・・・

『首』の話なんだな。
戦での命のはかなさと、敵将を我が子と重ねて見てしまう親心の切なさを噛みしめながら、信長は「もうぜーんぶ終わりにしたい」と思ってたんじゃなかろうか。

 

 

映画『首』あらすじ:本能寺へ。光秀

本能寺へ出立する光秀と、「いよいよだな」と抱き合う村重

ところが次の瞬間、光秀と斎藤利三は、村重に刀を突きつけます。

村重は光秀を「十兵衛」と幼名で呼び、「いつからだお前たち!」と嫉妬を見せます。

光秀は用意した『箱』に村重を押し込め、利三には「本体と別れて家康を狙え」と指示します。

駕籠のように運ばれた箱は、崖下へと突き落とされてしまいました。

光秀は、自分の未来が長くないことを悟り、村重のことはもうこれまで、と諦めたのかな。

 

映画『首』あらすじ:本能寺炎上

炎に包まれる本能寺を、宣教師たち、曽呂利が見守っています。

信長は「光秀が裏切った」と炎の中で叫びながら、傷を負った森蘭丸を介錯してやります。

そこへやってきた弥助にも「お前も介錯してやる」と話しかけますが、弥助は「黄色いクソ野郎!」と信長の首を刎ねてしまうのです。

光秀が信長の首を探させますが、これが出てきません。

これは驚きの展開だよ!

火の中では寝間着姿だったから、あとから探しても信長の遺体は特定できなかったのかもしれないね。

映画『首』あらすじ:家康は用心深い

家康一行を狙う輩。もちろん斎藤利三もその一人です。

服部半蔵が替え玉を使って家康を守り、本物の家康は、人足に化けて難を逃れています。

半蔵にも逃げられた利三は、家康を討つことができませんでした。

映画『首』あらすじ:清水宗治の切腹

曽呂利が就寝中の秀吉のもとに信長が光秀に討たれたと伝え、秀長と黒田官兵衛は「知らなかったふりの芝居」を打ちます。

毛利との和睦は黒田官兵衛に任せ、宇喜多忠家には「信長が生きている」という噂を街道に流させます。あまりの手回しの良さに、「前もって計画されていたようだ」と気づかれかけます。

実際、毛利側に信長が死んだことを知られないよう、情報統制していたらしいよ

毛利との和睦は清水宗治の切腹、と決め、新左衛門を使いに出します。

黒田官兵衛、安国寺恵瓊、清水宗治の密談の結果、清水宗治は「他の者のためなら」と切腹に応じます。

通りかかった曽呂利新左衛門はその場面を見て、立ち去ることを決め、茂助たちに別れを告げに行きます。

清水宗治の切腹は船の上。能の舞いを奉納し、辞世の歌を詠み、ついに腹を切ります。
これを見ていた秀吉は「何をやってるんだ」とイラつく様子。
「武士ですから」となだめられると「俺は百姓だよ!」と言い放ちます(笑)

映画『首』あらすじ:秀吉、本能寺へ

戦を終えて、高松から一気に姫路まで移動する秀吉達。

青い母衣を膨らませた茂吉の姿もあります。

川を渡る秀吉を見ながら、秀長は「溺れ死んだら俺が大将だ」と言い、官兵衛に「縁起でもない」とたしなめられます。
秀吉は輿に乗せられて川を渡って以来、吐き通しの道中です。

ようやくついた姫路城。

黒田官兵衛は茂助を呼び、曽呂利が逃げたことを知ります。
黒田は茂助に「明智光秀の首を挙げろ」と指示するのです。

映画『首』あらすじ:弔い合戦

家臣たちが待つ中へ大きな駕籠とともに現れた秀吉。

その中身は大判小判、金銀!「これは出陣祝いだ。おれが天下を取ったらこんなもんじゃないぞ」と見方を鼓舞します。

映画『首』あらすじ:曽呂利vs間宮

堺の利休を訪ねた曽呂利新左エ門。

間宮は秀吉の言いつけで「お前はしゃべりすぎだ」と新左衛門を刺しますが、すぐ後に新左衛門方刺されてしまい、二人は結局相打ちになります。

映画『首』あらすじ:弔い合戦

秀吉は家臣を鼓舞して一番槍を申し付けますが、みな遠慮がちです。

般若の佐兵衛は、光秀と利光の首を狙いに行きますが、忍びの仲間には明智の旗を出して敵になりすまし、菩薩の権蔵(平原テツ)と本陣を目指せ、と指示。

左兵衛カッコいい♪秀吉の側なんだっけ?

ついに秀吉の軍と明智光秀の軍がぶつかり合います!

光秀の本陣には、伝令を装った刺客も入り込み、明智軍は一気に総崩れ。
利三は光秀を逃がすため、討ち死にしてしまいます。

山の中を逃げる光秀ですが、ついには山賊の竹やりに貫かれてしまいます…

映画『首』あらすじ:首

傷ついた光秀を見つけた茂吉。

光秀は「俺のが欲しいか」と聞きます。

「わしは侍大将になりたいんじゃあ!」と叫ぶ茂吉に、光秀は「欲しけりゃくれてやる!」

そう言って、自分の首を刀で刎ね、自害します。

光秀の首を手に入れた茂吉もまた、山賊の竹やりに襲われ、命を落としてしまいます。

秀吉の陣では、首の見分が行われています。

秀吉の前に並べられた茂吉と光秀の首。

「これ茂吉か?」と気づいても、誰も気にもしません。

光秀の首は損傷がひどく、誰にも見分けられないようです。

すると秀吉、

「俺はなア、明智が死んだことさえわかれば、首なんかどうだっていいんだあ!」

そう叫んで、光秀の首を勢いよく蹴り飛ばすのでした。

映画『首』ラストシーンの意味は

最後のシーンで対比させたいのは、茂吉秀吉でしょう。

茂吉は『大将首』を手に入れれば、『侍大将』になれると考えています。

だから、戦場に落ちている死体の首を切り取ることも平気だし、為三が手に入れた首を奪うために友を●しもする。でも、その後為三の幻に悩まされるだけの罪悪感は持っているんですけどね。

『侍大将になる』かもしれない、大手柄の、『光秀の首』を手に入れても、結局そこで同じ山賊の手にかかってしまう茂吉は、やはり意味も分からず戦場で母衣をなびかせて走り回る無邪気すぎる人なのでしょう。

「俺は百姓だ」と自ら言い放つ秀吉にとって、『首』が象徴する『栄誉』や『手柄』はどうでもいいものだったのでしょう。

秀吉が欲しいのは結果だけ。

秀吉の前で武士として果てた清水宗治の、領民のために戦を終わらせる覚悟も、秀吉には全く意味がありません。

光秀の首ですら、「どうだっていい」と言い放つ秀吉は

  • 光秀の首を見て達成感を感じる
  • 他の者に見せびらかして自分の手柄を知らしめる

そんなちっさいこと考えていないのでしょう。

歴史が語る通り、天下を手に入れるのですから!

むしろ、それだけ大きな器と、知略、豪胆さを持ち合わせた人物であったのかもしれませんね。

映画『首』配信

映画『首』はU-NEXT,ネットフリックスの配信、amazonプライムのレンタル等で見ることができます。

Amazonプライム(30日間の無料体験)はこちら!

スポンサーリンク

コメント

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました