東京卍會に番隊副隊長の柴八戒には兄と姉がいます。
兄は『黒龍(ブラックドラゴン)』の総長、柴大寿。
姉は柚葉。
この3人の関係を理解して初めて、あの「聖夜決戦」が何であったかがわかります。
柴家の家族構成
タケミチ7回目のタイムリープ、そのミッションは「黒龍(ブラックドラゴン)」によるマイキーの闇落ちを防ぐことです。
戻って来た過去は、ヒナとのボウリングの最中でした。
隣のレーンにいるのは、二番隊副隊長の柴八戒と、姉の柚葉です。
12年後の現代では「黒龍を乗っ取ったやべぇ奴」なのですが、今はなぜか気に入られたようです。
三ツ谷がタケミチの話を八戒に聞かせているようですね。
八戒と柚葉に、家に遊びに来いと誘われ、ヒナと一緒に向かいます。
八戒にはこんな可愛い一面があるんですね。ますます12年後の姿が信じられません。
八戒『黒龍』へ?
柴大寿はタケミチが東卍一番隊隊長と知ると、八戒に「●せ」と命令します。
八戒が断ると自らタケミチを殴り始め、見かねた八戒は「東卍を辞めて黒龍に入る」ことを交換条件に、タケミチを救います。
そして、八戒には「黒龍でやることがある」と言いますが、未来から来たタケミチには、それが兄・大寿を●すことだとわかってしまいます。
柴家の暴君・柴大寿
八戒はタケミチに柴家のこれまでを話しはじめます。
父子家庭なうえにその父はほとんど不在だったため、家庭を仕切っていたのは長男の大寿だったこと。
大寿は子どものころから体がデカく力が強かっただけでなく、人の心を掴む術に長けていたこと。
家庭の中でも徹底的な暴力と言葉で柚葉と八戒を支配してきたこと。
三ツ谷が八戒の世界をひっくり返し、八戒は柚葉を守って来たが、「躾」と称して柚葉への暴力が止むことはなかったこと。
メシが不味ければ殴られた。
挨拶がなければ一日正座で過ごした。
兄より先に起きてなきゃ血ぃ吐くまで蹴っ飛ばされ
機嫌が悪い日は目が合うだけでぶっ飛ばされた。
だから、八戒は「家族を守るために、大寿に暴力をふるう」とタケミチたちに宣言します。
東卍は関わらない
東卍の結成理由は「九代目黒龍を潰し一虎を助けること」(8巻第63話)ですから、黒龍と東卍は因縁の相手ではあります。
しかし、東卍の幹部会では全面戦争にはならず、三ツ谷が「柚葉を解放すること」を条件に、休戦協定を取りつけます。
八戒の黒龍行きをどうしても止めたいタケミチと千冬は単独行動で大寿をたたくことに。
そこになぜか稀咲と半間がやってきて「4人でやろう」と申し出てきました。
そして12月25日の「隠密行動」が決定しました。
”聖夜決戦”
稀咲の裏切りにより、孤立無援となってしまったタケミチ。
八戒も、いざとなると大寿に手も足も出ません。
タケミチを殴る大寿を、後ろから刺したのはなんと、柚葉でした!
そして柚葉は、この計画を稀咲鉄太から聞いたというのです!!
未来を変えるために「大寿はオレがぶっ飛ばす!」と叫ぶタケミチ。
「八戒は私が守る」と再び刃物を手にする柚葉。
その二人の前に現れたのは三ツ谷でした。
圧倒的な強さの大寿にかかっていく三ツ谷でしたが、乾の卑劣な助太刀に倒れます。
三ツ谷が、タケミチが、限界を超えた戦いを繰り広げる中、八戒の告白が始まります。
「柚葉に守られてきたのはオレだったんだ。嘘をついた…」
そんな八戒にタケミチは「オマエはダセェ!でもオレはもっとダサかった」
そして三ツ谷はこう語るのです。
逃げてんのはオマエだけじゃねえ。みんな弱ぇ。だから家族(なかま)がいる。
柚葉の回想
三兄弟が幼かったころ、病弱だった母が亡くなりました。
大好きだった母の墓前で
「心配しないでね、ママ。家族は私が守るから。だから、いつか、またギュってしてね」と涙を流したのでした。
そして大寿のDVから八戒を守ってきました。
『聖夜決戦』の決着は
三ツ谷のバイクの音で駆けつけてくれたマイキーとドラケンは、大寿と黒龍全員をやっつけてくれました!
聖夜決戦は東京卍會の勝利で決着がついたのです。
『東京リベンジャーズ』大寿・柚葉・八戒のその後
大寿は戦いに敗れ、部下たちは大寿のもとを去っていきました。
八戒はついに大寿の恐怖の支配を乗り越えることができました。
柚葉は大寿に語りかけます。
兄貴はずっと独りだった。アタシも同じ。独りだと思ってた。
家族って何だろうね?
死んで欲しいほど嫌いだけど
愛してる
『聖夜決戦』って、結局は壮大な兄弟げんかだったのかもしれません。
『東京リベンジャーズ』大寿・柚葉・八戒の関係からわかる聖夜決戦まとめ
母を早くに亡くし、父も不在がちな柴家は、大寿の暴力だけが法律でした。
結局大寿は孤独なだけだったのでしょうか?
絶対的な悪の前に向かっていく勇気は「家族(仲間)を守りたい」という強い思いであり、同じ思いを持つ者の連帯感がその力を増してくれるようです。
柚葉が最後に漏らす切っても切れない肉親の縁、に業とともに救いがあると感じるエンディングでした。
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