親世代の家の断捨離をしようとしたことはありますか?
なぜか疲れるだけで一向に進まない…そこにはシニア世代ならではの理由があるのです。
これからのQOLをアップさせるための「片付けの法則」を書いた本をご紹介します。
断捨離がキツイと感じる人も、この方法なら抵抗なく取り入れられそうです。
モノは捨てなくていい!
年齢を重ねた人にとって、愛着のあるモノとの別れはつらいこと。
いる?いらない?で切り捨てるのは、大変なエネルギーが必要になります。
そればかりか、健康を害してしまうお年寄りもいるのです。
晩年くらい自分の好きなモノに囲まれ、好きなように暮らせばいいのではないでしょうか。
モノは捨てないくていい。
まずは、「空間」を作りましょう。
2.モノがないスッキリした空間を個人に割り当てる。
3.自分専用の素敵な空間に、不要なものは運び込みたくないから、捨てたいと思える。
4.最終的に空いた『物置部屋』をアトリエにして趣味を再開した老婦人も!
空間ができれば心が動く。
心が動けば暮らしも、人生も、人間関係も動きはじめます。
キレイな部屋を散らかしたくない、の方が自然に捨てられるよな!
片付けを苦行からワクワケへ
好きなモノほど増えやすい。
だから、こんなに要らないと思うものほど、なぜあるのかを考えます。
→近所の人と茶飲み話をするのが好き
→「カフェみたいにしましょう」
→「これは私のカフェにはいらないわ」と不要品を捨てられるように
→ この家の主婦がマンガ好き
→ 「屋根裏の収納部屋をマンガ部屋にしましょう」
→ 「収納べやにあったものはどれもいらないもの」と不用品を捨てられるように
何もないすっきりした空間「更地」は、いろいろなことができる可能性、前向きな意欲、ポジティブな感情を生むんだってさ!
シニアのためのラクラク片付け5ステップ
これは、高齢者が自分で行ったり、実家のお母さんのために子どもが行ったりするうえで、ラクラク出来る方法なのだそう。
ライフラインの確保
1.廊下にモノを置かない。『廊下のモノ仮置き場所』を決める。
2.延長コードや充電器は床に置かず、壁に引っ掛ける。つまずき防止。
移動しやすい生活動線を作る
1.生活動線を最短距離にする。
洗濯もののしまい場所はタンスから脱衣所へ、など。
2.生活動線が他の人の動きと交差しないよう考える。
安眠のためにベッドを分け、トイレに起きるのをラクにする
テレビの置き場所を変えて人の動きに遮られないようにする、など
モノを寄せる
1.空間を確保するために、「モノだまり」を徹底排除する。
使わない健康器具、大型家具など
2.物置部屋をつくのもアリ。
物置部屋の「仮置き」は見える形で
3.裏技は「モノは家具の後ろに隠し」空間を広く確保する。
空間を作る
1.ぽっかり広がった空間で「何をしたいのか」。
パントリーの片隅の自分専用デスク、お父さんのプライドが詰まった収納棚など、幸せな時間が生まれる。
2.何もない空間が可能性を広げてくれる
その場所で何でもすることができる。
いつも使うモノは出しておく
1.普段使いの食器はトレーにセットして定位置に置く
2.食器棚の扉、よく使う場所はあえて外してしまってもよい。
1秒で取れる、1秒で戻せる。
3.たんすの引き出し → ハンガーラックと投げ込みBOXへ!
一生散らからない空間を実現しよう
リバウンドしないための具体的なコツは4つ
散らからない暮らしとは1秒で戻せること
全てのものの定位置を、使う場所の近くに定める。
テーブルの上だけはダメ。ざっくりBOXやワゴンを活用する。
下駄箱の扉を外すだけ、箱や缶は蓋を外して使うだけで劇的に使い勝手が変わる。
「洗濯問題」を解決する
「洗濯ものを取り込んで畳んでしまう場所」を考える。
家族の下着は脱衣所収納
ハンガーの数を増やさない
何も置かないダイニングテーブルをぜったい守ろう
チョイ置きがモノだまりへ。ダイニングテーブルでなくワゴンを使おう。
ダイニングテーブルは壁に付けない。
キッチンは「縦のライン」を意識する
コンロ周りの縦のライン → 引き出しに調味料、下の収納に鍋、トング・菜箸は立てる
炊飯器の周りの縦のライン → 米びつ、しゃもじ、茶碗、箸
作業スペースは余計なものを置かない
親に片づけて欲しい時の魔法の言葉
目線の高さを下げて、良く聞き、伝わっていることを確認する。
親子なら、間に第三者を入れると潤滑油に。
古いマグカップには思い出がつまっている。頻繁に会いに行くことが大切だった。
切手の山は子や孫の訪問を待ちわびる愛情だった。
素敵なゲストルームを作ったら、似合わないものはいらなくなる
①この椅子、どうする?座りたい?
②素敵な食器いっぱい持っているんだね。ここを片付けてお客さんを呼ぼうよ
自分の親には、雑な話し方してたかもな
相手の気持ちを尊重することで、先に進めるんだな。反省。
断捨離しない!シニアの家はこれからを楽しく生きるための片づけを!まとめ
親世代・シニアの家の片づけは、①無理やり捨てない ②ぽっかりと「綺麗に片付いた空間」を作って見せ、そこでしたいことを考えてもらうのが大事。
見えない食器棚の中や、クローゼットの中のものを捨てるより、目の前の「見える空間」を居心地よくすること。
そこから夢や希望が生まれます。
出典:「シニアのためのなぜかワクワクする片付けの新常識」古堅純子(朝日新書)