映画『xxxHOLiC』侑子の正体は?ネタバレあらすじ・考察・感想

映画『ホリック xxxHOLiC』 xxxHOLiC

映画『xxxHOLiC(ホリック)』に登場する『ミセ』の女主人、侑子の正体は?

原作漫画『xxxHOLiC(ホリック)』(著:CLAMP)の内容を含んだネタバレで考察します。

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映画『ホリック』侑子の正体は?ネタバレあらすじ

*このあとの内容はネタバレを含みますので、映画視聴前の方はご注意ください。

アヤカシが視えてしまう高校生四月一日君尋(ワタヌキ・キミヒロ)は、その能力のために友だちも作れず、アヤカシに付きまとわれる孤独な日々を送っていました。

四月一日が「どうせ運命は変えられない」と生きる意味がわからなくなりかけた瞬間、一羽の蝶に導かれて壱原侑子(イチハラ・ユウコ)のミセにたどり着きます。

侑子は「どんな願いも叶えてあげるけど、それに見合った対価が必要」「あなたの一番大切なものを差し出しさなくてはダメ」「この世に偶然なんてない、あるのは必然だけ」と語ります。

虚言癖を止められない女子がミセを訪れます。
この客に侑子が求めた『対価』は「与えた指輪を小指から外さないこと」。
しかし、嘘をつくたび痛む指輪を彼女が外してしまった時、現れたアヤカシによって精神崩壊し、トラックにはねられそうになります。
侑子から見届けるように言われそこにいた四月一日が彼女を助けると、アカグモ女郎蜘蛛が現れます。
女郎蜘蛛は「いずれその目をいただく」「思考停止は最高の快楽よ」という言葉を残し去っていきます。

四月一日には学校で九軒(くのぎ)ひまわり百目鬼静香(どうめき・しずか)という友達ができ、「今度一緒に遊ぼう」と約束をします。

翌日、アカグモが四月一日の前に現れ『龍口寺』へ案内することになりますが、そこは百目鬼の家であり、本堂には『悪しき存在』が決して開けてはならないという言い伝えと共に封印されています

アカグモはそこに居合わせたひまわりに、ひまわり自身の正体を語らせます。
ひまわりの正体は『親たちに自分の分の幸せを先取りされたために、関わる人間すべてを不幸にしてしまう』というものでした。

しかし、百目鬼静は生まれつきの『祓う者』
だからひまわりは、百目鬼と一緒にいるときだけは周りを不幸にしないで済んでいるのです。

四月一日は侑子のミセの家政夫として住み込みでアルバイトを始めます。

しかし、「ひまわりちゃんを救いたい」と侑子に相談すると、「対価が大きすぎる」とダメ出しをされてしまいます。

そして百目鬼のいないとき、ひまわりに近づいた瞬間に四月一日は階段から墜落し、瀕死の重傷を負ってしまいます。死にかけた四月一日の前に現れた女郎蜘蛛は、以前から狙っていた右目を食べてしまうのです。

侑子のミセに運び込まれた四月一日は、ひまわりと百目鬼が支払った『対価』によって生存しています。

ひまわりの支払った『対価』は四月一日が負った傷跡を自分の身体に引き取ること
百目鬼の支払った『対価』は自分の片目の視力の半分を四月一日に与えることです

四月一日には百目鬼の家『龍口寺』では桜まつりが行われます
百目鬼は一年の厄を全部祓うという『弓神事』で見事的を射抜きます。

ところがその四月一日が何度もループして、何度も同じ朝が訪れるようになってしまうのです。

それが女郎蜘蛛の『思考停止』
侑子が四月一日に「考える気がないなら好きにしなさい」と言った通り、幸せな一日の中に閉じ込められてしまいます。

そんな中、「この街に長く居すぎたから」とひまわりは去っていきます。

「俺は新しい明日に行きたい」と決心した四月一日の前に、アカグモと女郎蜘蛛が現れます。

百目鬼とともに戦おうとする四月一日に、女郎蜘蛛は「君だけがここに居ればみんなは開放する」と持ち掛けます。
しかし自分一人を犠牲にすることを辞めた四月一日は、侑子とともに戦います。

女郎蜘蛛はアカグモを利用して龍口寺の本堂の封印を解いてしまいますが、自分たちも闇に呑み込まれてしまい、現れた巨大な眼を四月一日と百目鬼、侑子が力を合わせて封印します。

侑子は姿を消し、四月一日は侑子のミセを継ぎます

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映画『xxxHOLiC(ホリック)』侑子の正体ネタバレ考察

映画と漫画とでは解釈が異なると考えます。

映画『xxxHOLiC(ホリック)』侑子の正体

侑子は女郎蜘蛛から『次元の魔女』と呼ばれています。

映画の中では強大な力を持つ魔女的存在という位置づけです。

衣装、髪型、立ち居振る舞いのすべてで別次元のオーラを放つ柴咲コウさんには、すべてを納得させられる説得力がありました。

しかし、侑子が最期に四月一日に遺す言葉が気になります。

「私の願いはあなたがこの世界に居てくれる。ただそれだけでいいのよ。

さようなら、君尋

漫画『xxxHOLiC』では占い師が「君尋はお母さんがつけてくれた名前」と告げるシーンがあります『xxxHOLiC』2巻)。

映画版では侑子さんの中に『四月一日の母』が投影されていたと感じました。

漫画『ホリック』侑子の正体は?

原作漫画『xxxHOLiC』では、侑子は『ツバサ』の世界とクロスオーバーした存在です。

侑子は四月一日が産まれる前にすでに死んでいるのですが、『ツバサ』の世界で強く『此処に居て欲しい』と願った人の力で消えなかった存在だったのです。

『xxxHOLiC』15巻でこのことが明かされ、侑子は四月一日に最後の言葉を残します。

「ただ貴方が存在(い)てくれる。それだけで、いいのよ。」

『xxxHOLiC』15巻

お気づきでしょうか。さようならと言っていないのです。

それから100年の時が過ぎ、四月一日はミセで百目鬼の曾孫と対話しています(『xxxHOLiC』19巻)。

四月一日の夢の中には蝶が現れ、やがて四月一日には鳥という象徴が与えられます。

蝶の姿で四月一日の夢に現れる侑子は、すでに四月一日の強い願いによって消えない存在になっているのかもしれませんね。

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百目鬼に渡された卵は使われないまま曾孫に受け継がれていますが、その働きは語られていません。

想像ですが、四月一日が侑子を想う気持ちに苦しめられた時のため、四月一日から侑子の記憶をなくすものだったのではないでしょうか。

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映画『xxxHOLiC(ホリック)』侑子の正体は?感想ネタバレあり

壱原侑子を演じた柴咲コウの圧倒的存在感がこの映画を成立させていると言ってよいでしょう。

舞台背景となるミセや決戦のバトルフィールドのセットが蜷川実花監督ならではの幻想的な美に満ちていて、敵対する女郎蜘蛛を演じた吉岡里帆の妖艶さとあいまって『xxxHOLiC』の世界観を作り上げていました。

侑子が四月一日に繰り返し言う言葉、

  • 「あなたはあなただけのモノじゃない」
  • 「傷ついたアナタをみて周りの人がどう傷つくか」
  • 「大切なものを見つけたみたいね」
  • 「運命は変えられる」

これらの言葉の中に、四月一日が幼いときに他界してしまった母親の願いが垣間見える気がしました。

蜷川実花監督ご自身が二人のお子さんの母親ということが、侑子の像の形成に影響を与えているのでは?

この映画を観た若い世代に対しても「自分を大切に」「運命は変えられる」というメッセージを繰り返して発しているのではないでしょうか。

そして、最後に侑子に「さようなら」を言わせてしまったことによって、蜷川版ホリックは終了したのだなと感じました。

『ホリック×××HOLiC』名言集!侑子、百目鬼、四月一日の言葉

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映画『xxxHOLiC』侑子の正体は?まとめ

映画『xxxHOLiC』の侑子の正体は次元の魔女。

しかし、蜷川実花監督は魔女の中に母性をも加えているのではないでしょうか。

漫画の中ではすでに亡くなっているけれども、『ツバサ』の世界の人の願いの強さでこの世界にとどまっている存在という位置づけです。

しかし、『ツバサ』に関する部分をカットした映画版では
「次元の魔女ってなんじゃい?」と思いますよね。

そのため、母の想いを背負った魔女、という設定になっていると考えます。

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