『ゴールデンカムイ』尾形百之助はなぜ人気?尾形の最後とその魅力を徹底解説!

尾形百之助『ゴールデンカムイ』4巻42話 ゴールデンカムイ

『ゴールデンカムイ』の登場人物、尾形百之助
謎多い事物ですが、なぜこんなに人気があるのでしょうか?

この記事では、尾形の魅力を徹底解説し、彼の基本プロフィールから物語での役割、その最期まで詳しく紐解いていきます。

実写映画では眞栄田郷敦さんが演じる尾形。眞栄田郷敦さんのファンにもわかりやすく解説します。

入れ墨人皮を集め始めた杉元とアシリパの前に立ちはだかるのが、金塊を追う第七師団です。

杉元は仕掛けた罠に追っ手を誘導し、尾形の銃を奪いますが、接近戦になった瞬間、尾形は杉元の銃のボルトを引き抜き無力化するという神業を見せています

この時尾形は杉元に右手首の骨を折られ、真冬の川に落ち、さらに落ちる拍子に顎の骨を折ってしまいました…

尾形百之助『ゴールデンカムイ』1巻4話

尾形百之助『ゴールデンカムイ』1巻4話

マタギの谷垣の銃からも抜かりなくボルトを外してたな!

常套手段か!

しかし登場したとたんに踏んだり蹴ったり…衝撃的な登場だよね(笑)

『ゴールデンカムイ』尾形百之助の魅力|丸坊主からオールバックへヘアスタイルをチェンジ!

軍の病院で傷をいやした尾形は、二階堂浩平一等卒を連れて第七師団から脱走します。

鶴見中尉の下から離れ、独自の目的を持って行動する、それは何だろう?と読者は興味を引かれていきます。

尾形百之助『ゴールデンカムイ』4巻42話

尾形百之助『ゴールデンカムイ』巻42話

顎の傷を治した後、両頬に縫い跡が残っていますね。
この時ヘアスタイルを変えて、イメチェンしています!

ツーブロックの長めのトップをオールバックにした個性的なスタイルを確立していますよ!

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『ゴールデンカムイ』尾形百之助の魅力|ミステリアスな存在感

尾形の行動、目つき、言葉も「何なの~?」と思わせる謎の連続!

何を考えているのか、ほとんど感情を見せないため、徐々に不気味さが募っていきます。

尾形のチタタプ『ゴールデンカムイ13巻』127話

尾形のチタタプ『ゴールデンカムイ13巻』127話

そんな尾形だけに、網走監獄へ向かう道中そっとつぶやく「チタタプ」が印象的ですね!

誰もが「尾形はチタタプって言わないだろうな」と思っている場面で、アシリパに促されて「チタタプ」と小さくつぶやくところに尾形の人間味を垣間見る気がします。

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『ゴールデンカムイ』尾形百之助の魅力|天才スナイパーのモデルは実在の人物

独特のシューティングポーズから、尾形のモデルはカルロス・ハスコックであると言われています。

映画『山猫は眠らない』に登場する狙撃兵トーマス・ベケット(演:トム・ベレンジャー)のモデルもまた、カルロス・ハスコック。

このことも尾形のイメージを山猫に近づけています。

『ゴールデンカムイ』尾形百之助と山猫|その名の由来と隠された意味
『ゴールデンカムイ』の作中で『孤高の山猫スナイパー』と呼ばれる尾形百之助と山猫の関連について考察してみました。 『ゴールデンカムイ』尾形百之助と山猫|映画『山猫は眠らない』 映画『山猫は眠らない』シリーズに登場する主人公の狙撃手トーマス...

また、入浴中でも銃を手元から離さない唯一の人間。

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『ゴールデンカムイ』尾形百之助の魅力|ヴァシリとの運命の一戦

明治40年(1907年)冬、樺太。

ロシアに密入国したキロランケ、アシリパ、尾形、白石はロシアの国境守備隊の待ち伏せに会い、ここで尾形とヴァシリの『スナイパー対決』が行われます。

一流は一流を見分ける

ヴァシリ・パヴリチェンコ『ゴールデンカムイ』17巻161話

尾形は案山子を使って一晩中ヴァシリを欺き、その間白い息が見られないように雪を食べて吐く息の温度を下げ続けていました

ヴァシリの狙いは外れ、尾形の撃った一発の弾丸がヴァシリの右頬から左頬へ貫通します!

この後ヴァシリはずっと口元を隠し、しゃべらなくなってしまうんだ。

尾形もこの一夜で風邪をひき、高熱を出して勇作の夢を見ます。

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『ゴールデンカムイ』尾形百之助の魅力|尾形の出生の秘密と暗い過去

この後ネタバレを含みます。

尾形百之助元第七師団長・花沢幸次郎中将浅草の芸者の間に生まれました。

花沢中将と本妻の間に息子が生まれると花沢の足は遠のき、百之助と母は茨城の母方の祖父母のもとで暮らします。

ああ!だから「バアチャン子の俺にフチを●させるな」って言ったのか!

(『ゴールデンカムイ』5巻43話)

尾形百之助の母は、花沢中将が美味しいと言ってくれた『あんこう鍋』を作り続けます。

幼い百之助は祖父の銃を持ち出して鳥を撃って持ち帰ります。
百之助が鳥を持ち帰ってもあんこう鍋を作る母。

百之助はついにあんこう鍋に●鼠剤を入れ、母を●してしまいます。
そうすれば父が葬式に来ると思って…

花沢中将は葬式に顔を見せませんでした。

(『ゴールデンカムイ』11巻103話)

母のために一生懸命鳥を撃つのが、尾形の狙撃手としての原点だったのか!

切ないなあ…

尾形はいつも自分を「何かが欠けた人間」と思い続けていたね。

愛情のない親の間の子だから、と。

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『ゴールデンカムイ』尾形百之助の魅力|花沢勇作・唯一百之助を愛してくれた異母弟

花沢中将と本妻の間に生まれた花沢勇作は、何一つかけるところのない高潔な人間でした。

尾形百之助の異母弟・花沢勇作少尉は、部下にあたる尾形を「兄様(あにさま)」と呼び、屈託ない愛情を見せてくれたのです。

第七師団の旗手に選ばれた勇作を「たらしこむ」ことを考えたのは鶴見中尉でした。
女性をあっせんしようとしたり、捕虜を射●させようとしたりしますが、勇作は一切乗ってきません。

鶴見中尉は「偶像として利用する」と決めていますが、尾形は戦死を装って勇作の後頭部を背後から打ち抜き、その命を奪ってしまったのです!!(『ゴールデンカムイ』17巻165話)

この時のことを、尾形は

「勇作さんの死を聞いたとき父上は俺を想ったのか…

無視し続けた妾の息子が急に愛おしくなったのではないか」と父・花沢中将に聞いているよ。(『ゴールデンカムイ』11巻103話)

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『ゴールデンカムイ』尾形百之助の魅力|母と父を手にかけた寂しい人間

明治37年(1904年)二百三高地での敗戦の責めを負わされ、第七師団長花沢中将自刃。

しかし実際その場で刃を振るったのは尾形百之助でした。

母の葬式に来なかったと恨みを言い、勇作は自分が撃ったと聞かせます。

中将は「出来損ないの倅、呪われろ」と尾形を否定し、尾形は自刃に見せかけた態を整え、その場を去ります。(『ゴールデンカムイ』11巻103話)

闇が深すぎる!尾形百之助!!

母は自分を捨てた父を思って頭がおかしくなり、鳥を獲ってきた息子を褒めてもくれなかった。

父は母が亡くなっても会いにも来なかった。

尾形は自分が『どこか欠けた人間』だと思ってきたけど、『欠けた人間』が第七師団長になることで、父や弟に価値などないと証明したかったんだろう。
しかしアシリパを見るたび勇作を思い出し、ついには「自分は欠けた人間のようにふるまってきたんだ」「自分もまた祝福された人間だった」と知るんだね。(『ゴールデンカムイ』31巻310話)

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『ゴールデンカムイ』尾形百之助の魅力|鶴見中尉との接点と離反

鶴見中尉は中央政府に反逆しています。

それは二百三高地への無理な攻撃を命令し多くの戦友の命を散らせたこと、金塊を手に入れて軍需産業を興し、満州を取り戻すこと、ロシアとの諜報戦に巻き込まれて失った妻子の復讐など、複雑な要因があります。

しかし尾形は、『人誑し』鶴見に、「第七師団に担ぎ上げられる存在になれる」と言われてその気になりましたが、思うように事が運ばないことで鶴見のもとを去っていきます。

『父と同じ第七師団長になる』ことを夢見るようになった尾形は、軍に反逆する鶴見をどこかで許せなかったんじゃないかな?

だから、鶴見の悪事を暴いて自分の出世の踏み台にしてやろうと考えるようになったと思うぜ。

いや、尾形は鶴見が自分だけでなく、鯉登や月島や宇佐美をおだてて動かしていることも嫌だったんだ。(『ゴールデンカムイ』31巻304話)

鶴見には自分に注目して欲しかったんだろう。

誰かに自分を見て、理解して、愛して欲しかったんじゃないか?

悲しいな…尾形

『ゴールデンカムイ』尾形百之助の魅力|無敵の狙撃手の最期

走る列車の屋根の上、アシリパの毒矢を受けた尾形は、自ら傷口を刀で切り開き、指で毒を掻き出すという精神力を見せました!

しかし、アシリパの存在はなぜか義理の弟・花沢勇作を連想させ、尾形を『罪悪感』と向き合わせたのです。

つらい過去と犯した罪の重さを思い、たった一人自分を愛してくれた弟を思い、錯乱した意識の中で、尾形が選んだ道は自死でした

無敵の狙撃手・尾形百之助は自分の銃を自らの左目に向け、刀で引き金を引くことでその悲劇的な人生に幕を下ろしました。

最後の瞬間に見た勇作の幻は、百之助の魂を救ってくれたと信じます。

兄様は祝福されて生まれた子供です

花沢勇作『ゴールデンカムイ』31巻310話

実写映画『ゴールデンカムイ』で尾形百之助を演じるのは眞栄田郷敦

実写映画『ゴールデンカムイ』で尾形百之助を演じるのは眞栄田郷敦さんです!!

原作の3割増しでカッコいいです!!

こんなに豪華な俳優さんに振られるということは、尾形百之助のキャラが物語の中で重要な位置を占めるということにはかなりませんね。

知れば知るほど深みが増すキャラです!

「ゴールデンカムイ」尾形の人気の秘密を探る!まとめ

尾形上等兵は、多くのファンから愛されているキャラクターです。

こんな尾形のすべてを知るなら、やはりコミックスがオススメ!

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